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実践ミャンマー進出戦略立案マニュアル
【第3回】 2016年3月4日
著者・コラム紹介バックナンバー
杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役],行方國雄 [TMI総合法律事務所ヤンゴンオフィス代表]

いま、日本がミャンマーに注目すべき8つの理由とは?

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今回は、そもそもなぜミャンマーに注目が集まっているのかを整理し、8つの理由に集約してみたい。そして、なぜミャンマーでは日本ならではの優位性を発揮できるのか、述べていきたい。

理由1.低い賃金水準

 図表1-8が東南アジアにおける主要国の賃金水準だ。ミャンマーでの一般工職の月額基本給は、月127ドルと、人件費の上昇が続く中国(403ドル)より大幅に安く、また隣国のタイ(369ドル)、ベトナム(176ドル)などと比較しても、より低い水準にある。このように、ミャンマーは域内で最も賃金水準が低い上、インフレ率も比較的安定しているので、相対的優位性が高まっている。
 アジア各国に進出している日系企業が頭を悩ませている問題が、最低賃金の上昇だ。図表1-9に、アジア主要国の最低賃金の上昇率を指数化して比較した。インドネシアでは、2010年から比較して2015年には、なんと350%の上昇、つまり4.5倍にも増加している。それ以外の国々でも、同期間内に2倍程度に上昇している。今後も継続した上昇が予想される中で、より人件費の安い地域への移転は待ったなしの状況となっている。

 後で述べるとおり、賃金上昇はミャンマーにおいても今後の重要なリスクファクターではあるものの、現状の賃金水準自体は、依然として近隣諸国と比較すると魅力的な水準だ。そのため、近隣諸国で労働コストの上昇にさいなまれている製造業関係者にとって、ミャンマーは安価な労働力の供給地として魅力的に映る。

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杉田浩一 [株式会社アジア戦略アドバイザリー 代表取締役]

すぎた こういち/カリフォルニア大学サンタバーバラ校物理学及び生物学部卒。ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程卒。15年間にわたり複数の外資系投資銀行にて、海外進出戦略立案サポートや、M&Aアドバイザリーをはじめとするコーポレートファイナンス業務に携わる。2000年から2009年まで、UBS証券会社投資銀行本部M&Aアドバイザリーチームに在籍し、数多くのM&A案件においてアドバイザーを務める。また、2009年から2012年まで、米系投資銀行のフーリハン・ローキーにて、在日副代表を務める傍ら東南アジアにおけるM&Aアドバイザリー業務に従事。2012年に、東南アジアでのM&Aアドバイザリー及び業界調査を主要業務とする株式会社アジア戦略アドバイザリーを創業。よりリスク度の高い東南アジア案件において、質の高いアドバイザリーサービスの提供を目指してASEAN各国での案件を遂行中。特に、現地の主要財閥との直接の関係を生かし、日系企業と現地企業間の資本・業務提携をサポートしている。ミャンマーにおいては、大手事業会社、総合商社、金融機関等の進出戦略立案及びその実行サポートに携わる一方で、2012年よりダイヤモンド・オンライン(Diamond Online)にて、3年間にわたり人気コラム『ミャンマー その投資ブームは本物か』『海外戦略アドバイザー杉田浩一が徹底解説 ミャンマービジネス最前線』を連載。

行方國雄(なめかた・くにお) [TMI総合法律事務所ヤンゴンオフィス代表]

弁護士/ニューヨーク州弁護士/TMI総合法律事務所 パートナー/TMI総合法律事務所ヤンゴンオフィス代表。東京大学法学部卒。ミシガン大学ロースクール(LLM)卒。東京大学法科大学院客員教授(2007年4月~2010年3月) 主な取り扱い分野としては、一般企業法務、M&A、株式公開支援、海外進出支援、国際訴訟・仲裁等がある。2012年10月に、日本の法律事務所としては初めてミャンマーにオフィスを開設し、その代表を務め現在に至る。2013年7月より、経済産業省及び日本貿易振興機構(JETRO)が実施する「中小企業海外展開現地支援プラットフォーム事業」の現地支援プラットフォーム・コーディネーターも務めている。 ミャンマー法に関連した論文としては、以下のようなものがある。 2016年1月「緊急特別レポート 重要法令草案などに見るミャンマー法務の現在と将来」(The Lawyers) 2014年6月「2013年度ミャンマー連邦共和国法制度調査報告書」(法務省) 2014年6月「アジア諸国における商号の保護(その2)」(知財管理) 2014年5月「ミャンマー新経済特区法の概要」(旬刊商事法務) 2014年2月「債権回収に関するアジア各国の法制度」(金融法務事情) 2013年10月「ミャンマーにおけるM&A」(MARR)


実践ミャンマー進出戦略立案マニュアル

ミャンマーにいつ進出し、何を進出対象にすべきか。どのように進出すべきなのか、現地に精通した著者が進出の実態とコツを徹底解説します!数多くの業種の進出企業や現地企業にインタビューを実施し、実際の進出リスクや現場で起こる困難等、ありのままにお伝えします。

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