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ネット上で起こる困った事態に対処
米国で脚光浴びる「評判防衛」とは

瀧口範子 [ジャーナリスト]
【第104回】 2010年7月21日
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 インターネットのどこかで、あなたは中傷されているかもしれない。だが、そんな中傷のすべてを自分で見つけられるだろうか。また見つけたとしても、それを削除させる手段をご存知だろうか。

 人々のおしゃべりと主張と表現の場になったインターネットだが、ご存知の通り、いいことばかりが起こっているわけではない。ちょっとした仕事での失敗を、どこかで暴露されていたり、別れた女性が2人の間で起こったプライベートなあれこれを、ツイッターでつぶやいていたりするかもしれないのだ。

 そんな困ったことに対処してくれるサービスがある。「ReputationDefender(レピュテーション・ディフェンダー)」である。ずばり、「評判防衛」という名前のこのサービスは、インターネット上で、そのユーザーがどのように言及されているか、どんな写真がアップされているかを突き止め、場合によってはそれを削除させたり、検索結果の上位に現れないように処置してくれたりするのである。

設立のきっかけは
あるティーンエージャーの死

 レピュテーション・ディフェンダーが設立されたのは2006年だが、同社が話題を呼んだのは2007年、ある交通事故でティーンエージャーが死亡した後のことだった。

 ロサンゼルスで不動産会社を経営する父親の黒いポルシェを持ち出し、時速100マイルを超えるスピードで運転していた18歳の少女、ニッキ・カツラスはコンクリートの壁に激突して即死。ところが、数日以内には見るも無残な彼女の事故現場の写真が何枚も、インターネットに出回っていたのだ。

 それだけではない。その写真はSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)のマイスペースのニッキのページに勝手に掲載され、父親の元には事故を笑いものにしたメール・メッセージが何通も届いたりした。

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瀧口範子 [ジャーナリスト]

シリコンバレー在住。著書に『行動主義: レム・コールハース ドキュメント』『にほんの建築家: 伊東豊雄観察記』(共にTOTO出版)。7月に『なぜシリコンバレーではゴミを分別しないのか?世界一IQが高い町の「壁なし」思考習慣』(プレジデント)を刊行。


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