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40代からの人生の折り返し方 野田稔

10年後、約半分の仕事が消えても
生き残れる人はどんな能力を持っているか

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第26回】 2016年3月28日
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第21回から、社会で価値を生むための7つのメタ能力について説明している。残すは2つ。「創造的思考」と「人としての力」。今回は、「創造的思考」をいかに磨くかを考えてみよう。

今後10年~20年で
既存の仕事の約半分はなくなる!?

あなたの仕事も10~20年後にはなくなっているかも!?

 「創造的思考」は、7つのメタ能力の中でも多くの人にとって苦手なものの一つだろう。創造的思考が得意な人は、すでにそうした能力を発揮する仕事をしているはずだ。

 創造性の発揮にもさまざまな方向性があるが、現時点で、自分は自らの創造性を発揮した仕事をしている、そうした職種にいる、それを武器に起業して勝負をしているというわけではない人に向かって、「創造性を身につけろ」というのは、いささか酷なのかもしれない。

 ただ、非常にショッキングで重要なデータがある。

 昨年10月、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士が、今後10年~20年の間に、米国の総雇用者総数のうち約47%の人の仕事がコンピュータにとって代わられる可能性が高いと予測した。

 さらに昨年12月に発表された日本での調査データもある。これは、野村総合研究所と、前出オズボーン、フレイ両氏との共同研究で明らかになったもので、労働政策研究・研修機構が「職務構造に関する研究」で報告している国内601種類の職業について、それぞれ人工知能やロボット等で代替される確率を試算した。すると、同じく10~20年後には、日本の労働人口の約49%が就いている職業において、それらに代替することが可能との研究結果が得られたのだ。

 およそ半数の人の仕事は、技術的にAI(人工知能)やロボットに代替可能ということである。

 だからと言って、半数の人が失業してしまうと言いたいわけではない。古くは産業革命に続くラッダイト運動の際にも、確かに一時的には失業者も出たが、その多くは仕事を変えて生活を続けた。

 今後を考えると、今まで以上に“生き残れる仕事は何か”を意識したほうがいいと思う。10年から20年後となると、自分の年齢も今とは違う。将来、年齢が高くなっても、周囲から必要とされる価値の出し方を今から考えておいたほうがいい。

 多くの仕事、職種がAIとロボットに取って代わられるなかで、社会知性の発揮と創造性の発揮を必要とする仕事はむしろ価値が上がるとされている。社会的知性と創造性を発揮するような仕事が生き残れる仕事というわけだ。

 このうち、社会知性に関しては、これまでに対人スキルやリーダーシップの項で解説してきたことを思い出してもらいたい。

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代は時計で言えば、ちょうど昼の12時を回った人生の午前中が終わったばかりだ。人生折り返し、1日に例えれば、午後をいかに過ごすか。黄昏が訪れる前に上手に人生を折り返す方法をこの連載では考える。

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