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40代からの人生の折り返し方 野田稔

実はおしゃべりな人ほど第一印象が薄くなる

野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]
【第21回】 2016年1月18日
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 1月4日のコラム「50歳を過ぎても成長できる人は、40代までをこう過ごす」であるが、「納得感が高かった」など肯定的な便りをたくさんもらった。そうした感想を寄せてくれた方々に、この場を借りて感謝申し上げる。

 さて、前回のコラムでは最後に「あなたは定年以降も自分が成長し続けられるように、今から努力していますか?」とアンケート調査を行った。

 読者各位の回答を集計すると、(これは1月10日現在だが)、何と「かなり努力をしている」「少ししている」が、ともに37.66%と極めて高かった。さすがにこのコラムの読者の皆さんだと思った。いい方向に期待を裏切られる結果となった。実に嬉しい誤算だ。

 もっとも、その内容がどういうものかはわからない。あくまでも自己評価での努力だ。意地の悪いことを言う意図はないが、その努力があなたの価値向上に本当に資するものかどうかはよく考えてみる必要がある。たとえ努力をしていたとしても、その方向が的外れでは意味がない。一度、何をどう努力していけば、自分の市場価値がさらに高まり、成長を続けられるのかを確認したほうがいい。

あなたは本当に
無意味な努力をしていないか?

40代以降も成長し続けられる人は、7つのメタ能力について自分の強みと弱みをよく理解している

 このシリーズの第4回5回で、キャリア成長のための5つのメタの能力について解説した。現在ではそれを7つに拡大して紹介している。(1)人としての力、(2)オートノミー(自立)、(3)リーダーシップ、(4)チームワーク力、(5)職務遂行能力、(6)創造的思考、(7)対人スキルの7つだ。

 一つ、最初に確認しておきたいことは、ここでのアドバイスは、すぐに転職して年収を上げるための示唆ではない。転職の可能性を高めるためのものでもない。会社に留まろうが、外に目を向けようが、どちらにしても、自分が周囲から期待される存在であり続けるためには一体、どうすべきかという話だ。会社の内外を問わない、“期待価値の向上”を狙うものだ。

 この7つの能力について(私たちはそれぞれおおむね10前後の指標を設けているが)、まずは自分の強み、弱みを見極めてほしい。

 たとえば(5)の業務遂行能力であるが、多くの人が一番の売り物だと言う。しかし、これだけで人の価値が決まるわけではない。しかも、それは何も今の仕事に関する遂行能力だけを指すわけではない。もっと根源的な能力だと思ってほしい。

 そのためにはまず、今思い込んでいる自分のラベルやレッテルを剥がして、能力の構成要素を認識することが必要だ。私たちはこれを能力の因数分解と言っている。自分は今まで何をやって来て、何を蓄積してきたのか、自分の強みや業務行動を支えている能力要素は何なのかを棚卸ししてほしい。そして自分の強みを改めて把握することが大切だ。

 その上で、30代までは弱みを矯正して強みに代えることも可能だ。たとえば会計の知識が弱いと思うなら、一所懸命に会計を勉強して、40代になったときにはむしろ会計は強みと言えるようにすることもできるだろう。

 しかし、40代も半ばを過ぎると、それは無理だ。だから基本戦略としては、強みをさらに磨いていくほうがいい。

 そして、自分の弱みを強みとしている人間を仲間にするのだ。しかしそうは言っても、弱い分野について知らなさすぎるのでは、支えてくれる仲間との会話も成り立たないから、最低限の知識を身につけ、最新の話題なども知る程度には自分の能力をブラシュアップすべきだろう。

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野田 稔 [一般社団法人 社会人材学舎 代表理事]

明治大学専門職大学院グローバル・ビジネス研究科教授/株式会社リクルートホールディングス リクルートワークス研究所 特任研究顧問。野村総合研究所、リクルート社新規事業担当フェロー、多摩大学教授を経て現職に至る。日本テレビ系列「ズームインスーパー」、NHK総合「経済ワイドビジョンe」「Bizスポワイド」、NHKEテレ「仕事学のすすめ」などメディアでも活躍。主な著書に『組織論再入門』『中堅崩壊』(以上ダイヤモンド社)、『二流を超一流に変える「心」の燃やし方』(フォレスト出版)『企業危機の法則』(角川書店)など多数。


40代からの人生の折り返し方 野田稔

40代は時計で言えば、ちょうど昼の12時を回った人生の午前中が終わったばかりだ。人生折り返し、1日に例えれば、午後をいかに過ごすか。黄昏が訪れる前に上手に人生を折り返す方法をこの連載では考える。

「40代からの人生の折り返し方 野田稔」

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