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莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

雑貨の街「義烏」で見た中国企業の革新と旧態依然

莫 邦富 [作家・ジャーナリスト]
【第276回】 2016年4月14日
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 2016年3月3日、私はこのコラムで「中国貨物列車のイラン到達は一帯一路の大きな一歩」と題して、中国の貨物列車が初めてイランに到着したことの意義や中国版新幹線、高速鉄道の海外進出の動きなどを紹介した。

浙江省の義烏(イーウー)はかつては交通の便は悪かったが、今は上海から高速道路で3時間程度。日用雑貨の集散地として国際的なビジネスが行われている

 1月28日、この貨物列車は寝具・工具・アクセサリーなどといった商品を32個の40フィートのコンテナに積んで、浙江省の「雑貨の町」という呼び名で知られる義烏(イーウー)を出発し、新疆ウイグル自治区の阿拉山口から中国国境を出た。列車はカザフスタンとトルクメニスタンなど4ヵ国をまたいで1万0399キロメートルもの距離を走り、14日後に、イラン東北部とトルクメニスタンが接するサラフスに入った。そこからさらに、イラン国内を移動して、終点のテヘランに到着した。

 そのなかで、「中国の義烏は世界的な日用雑貨の集散地で、イランはすでに義烏にとって上から5番目の輸出対象国となっている。2015年、義烏を訪れたイランのビジネスマンは延べ2万人を超え、1万8000個のコンテナが義烏の税関を通ってイランへ輸出された」と義烏とイランとの経済関係を述べた。

14年ぶりの再訪で見た伝統と変貌

 このコラムを書いたとき、前回、義烏を訪れてから、すでに14年の歳月が過ぎ去ったのを思い、近々久しぶりにこの雑貨の町を訪問してみようと考えていた。2016年4月中旬に中国国際電子商務博覧会が開かれると聞いて、義烏の再訪に踏み切った。ちなみに、国際電子商務とは「越境EC」のことを指す。

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莫邦富(モー・バンフ) [作家・ジャーナリスト]

1953年、上海市生まれ。85年に来日。『蛇頭』、『「中国全省を読む」事典』、翻訳書『ノーと言える中国』がベストセラーに。そのほかにも『日中はなぜわかり合えないのか』、『これは私が愛した日本なのか』、『新華僑』、『鯛と羊』など著書多数。


莫邦富の中国ビジネスおどろき新発見

地方都市の勃興、ものづくりの精度向上、環境や社会貢献への関心の高まり…中国は今大きく変わりつつある。先入観を引きずったままだと、日本企業はどんどん中国市場から脱落しかねない。色眼鏡を外し、中国ビジネスの変化に改めて目を凝らす必要がある。道案内人は日中を行き来する中国人作家・ジャーナリストの莫邦富氏。日本ではあまり報道されない「今は小さくとも大きな潮流となりうる」新発見を毎週お届けしよう。

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