ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
東京23区 データで分かる区の実力

葛飾区――よく働きよく子ども生む大家族が守り続ける「寅さんの故郷」

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],東京23区研究所,フィルモア・アドバイザリー
【第16回】 2010年8月17日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 「葛飾」と聞いて思い出すものと言ったら、ご存知「寅さん」。山田洋次監督による松竹映画『男はつらいよ』シリーズの主人公だ。

 故渥美清氏が好演した“フーテンの寅さん”はスクリーンの枠を飛び出して、国民的人気者となった。その寅さんの故郷が、今回紹介する葛飾区の柴又である。葛飾には、行きたいところがたくさんある。1つだけ挙げるなら、堀切菖蒲園だろう。江戸時代にはすでに、江戸っ子たちの一大観光スポットだった。

老年人口も年少人口も多い?
「寅さん」の故郷、葛飾に住む人々の素顔

 寅さんの故郷には、まだまだ伝統的な習慣や生き方が受け継がれているのだろうか。葛飾区は、東京にしては家族が多い。1世帯当たりの人員は23区中第3位。同じく、世帯人員「5人」「6人」の割合が、いずれもナンバーワン。人口性比が100をわずかに超え、第8位。ほぼ男女同数に近いのだが、23区の中ではやや男性が多い部類に入る。

 老年人口(65歳以上)の割合は第4位だが、年少人口(0~14歳)の割合も、同じく4位だ。ただ、生産年齢人口(15~64歳)の割合が下から2番目。このままでは、高齢化がかなり加速していきそうである。

 死亡率第5位も、やはり高齢化の兆しか。しかし、平均年齢は第7位で、突出して高いというほどでもない。一方の出生率は6番目、合計特殊出生率は3番目。葛飾の女性は、23区の中ではよく子どもを産むほうだ。

 大勢の家族で一緒に住んで、よく働き、女性は結婚し、子どもを産み…。そんな伝統的なライフスタイルが、今も脈々と受け継がれているさまが見て取れる。それでも人口の自然増加率はマイナスで第16位。子どもを産む年齢層の女性の絶対数が少ないということだろう。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR
【デジタル変革の現場】

企業のデジタル変革
最先端レポート

先進企業が取り組むデジタル・トランスフォーメーションと、それを支えるITとは。

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR


おすすめの本
おすすめの本
使えるデータ満載「東京23区ランキング」2冊同時発売中

東京23区の各区の特徴をランキングで徹底分析したデータブック「東京23区ランキング」。各区ごとにまとめた「赤版 意外な区の横顔編」(写真)と、テーマごとに区の実力をランキング化した「青版 仕事に役立つデータ編」の2冊が刊行。小口達也+東京23区研究所著。各1260円(税込)

話題の記事

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

フィルモア・アドバイザリー

2006年11月、海外機関投資家向けの独立系リサーチ会社として設立。現在は数値データのグラフ化・共有サイト「vizoo」、グラフ投稿サイト「Figit」の運営を行うほか、メディア向けにグラフを用いた特集記事等を配信。
フィルモア・アドバイザリー


東京23区 データで分かる区の実力

世界一の都市圏である東京。特にその中心となる23区は、データや知識を積み重ねると、それぞれの区が特徴や「区民性」を持ちながら、それぞれの土地に人やビジネスを惹きつけていることがわかる。そんな各区のデータを見ながら、歴史や周辺情報と共に、23区それぞれの特徴、「実力」を明らかにしていく。

「東京23区 データで分かる区の実力」

⇒バックナンバー一覧