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あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

職場の“身分格差”がフリーライドの温床に!
「タダ乗り正社員」に搾取される非正社員の悲鳴

河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長],渡部 幹 [モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]
【第7回】 2010年8月18日
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「派遣切り」の背景に横たわる
正社員と非正社員との「新たな身分格差」

 拙著『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』(講談社現代新書)でも触れているように、正社員と非正社員との関係においても、フリーライドに関わる深刻なケースが後を絶たない。

 企業の非正社員は、正社員よりも収入・雇用面で不安定な立場に置かれている。それは、リーマンショック直後に多くの企業で行なわれた「派遣切り」に象徴され、マスメディアを通じて大々的に問題提起された。景気が回復基調に入ったと言われる今、事態はどれほど改善されたのだろうか。

 この問題の背景には、実は企業社会に根を張っている構造的な問題がある。ここ数年の間に、組織の中で「新たな身分制度」が発生し、固定化しつつあることだ。

 「新たな身分制度」とは、雇用が安定している正社員と、派遣・契約社員などの雇用が安定していない非正社員との間に横たわる「身分格差」である。

 この20年間、企業の組織運営の特徴の1つに「フラット化」があった。意思決定の迅速化、高賃金の管理職層を減らす目的などから、フラット組織を志向する企業が増えた。

 その結果、組織の中の「階層」は減った。形式上のフラット化の進展と同時に、意識のフラット化も進んだ。年齢が違えば階級も異なり、必然的に階級を意識したコミュニケーションをしなければいけない時代は過ぎ去った。

 さすがに先輩への「ため口」は許されないものの、今や年齢が5つ違うくらいでは階級に明確な差がつかなくなった。社員同士の意識の壁は低くなり、お互いを「同じ職務を分担する人間」とだけ見なすようになっている。

 加えて、成果主義が導入された結果、立場がいつ逆転するかもわからない時代が到来し、正社員同士の関係は20年前と比べたら信じられないほどフラットになった。(このことが生み出すデメリットもあるのだが、本論の趣旨ではないので割愛する)

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河合太介 [(株)道(タオ)代表取締役社長]

ワトソンワイアットを経て、「人と組織のマネジメント研究所」(株)道(タオ)を設立。ベストセラーとなった『ニワトリを殺すな』をはじめ、『デビルパワー エンジェルパワー』『育ちのヒント』(共に幻冬舎)など著書多数。慶応丸の内シティーキャンパス客員ファカルティー。

渡部 幹(わたべ・もとき)
[モナッシュ大学マレーシア校 スクールオブビジネス ニューロビジネス分野 准教授]

UCLA社会学研究科Ph.Dコース修了。北海道大学助手、京都大学助教、早稲田大学准教授を経て、現職。実験ゲームや進化シミュレーションを用いて制度・文化の生成と変容を社会心理学・大脳生理学分野の視点から研究しており、それらの研究を活かして企業組織にも様々な問題提起を行なう。現在はニューロビジネスという大脳生理学と経営学の融合プロジェクトのディレクターを務めている。代表的な著書に『不機嫌な職場 なぜ社員同士で協力できないのか』(共著、講談社刊)。その他『ソフトローの基礎理論』(有斐閣刊)、『入門・政経経済学方法論』、『フリーライダー あなたの隣のただのり社員』 (共著、講談社)など多数。


あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場

いつになったら報われるのか――。熾烈な競争に晒されたビジネスマンは疲れ切っている。そんな彼らに強い負の感情を抱かせるのが、職場で増殖中の「タダ乗り社員」(フリーライダー)だ。タダ乗り社員が増える背景には、企業の制度やカルチャーが変化し、組織に矛盾が生じている側面もある。放っておいてはいけない。ベストセラー『不機嫌な職場』の著者陣が、タダ乗り社員の実態と彼らへの対処法を徹底解説する。

「あなたの会社は大丈夫? 「タダ乗り社員」を生む職場」

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