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若い女性は風俗嬢、老人は姨捨て山…一億総貧困時代が来た

清談社
2016年6月17日
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官僚も政治家も、そして国民も本当のところは分かっていない――若者から老人まで、一億総下流時代の恐るべき実態

『下流老人 一億総老後崩壊の衝撃』著者の藤田孝典氏と『女子大生風俗嬢 若者貧困大国・日本のリアル』著者の中村淳彦氏。貧困問題に造詣の深い2人の作家が、お互いのフィールドで共通する「若年層及び高齢者貧困」「雇用」「福祉」「介護」をテーマに語り合う。未来にどんな地獄が待っているのか、そして今、何をすべきなのか。

奨学金返済がきっかけで風俗へ
若者たちにも広がる貧困問題

中村 社会の下層を取材していると、若い人たちに明らかな異変を感じます。普通の女子大生がカラダを売り、男の子たちも夜の商売やオレオレ詐欺みたいな犯罪に走り、意識の高い優等生層は宗教紛いの自己啓発にハマったりしている。気持ち悪い違和感を覚えることが多いですね。そこで一貫して貧困問題に取り組んでいる社会起業家の藤田さんにその違和感について聞いてみたいと思ったんです。

藤田 僕は2002年から、ホームレスと生活困窮者の支援にかかわっています。僕自身が就職氷河期世代で、フリーター全盛期時代。「キレる17歳」とか呼ばれました。そういう層が生まれた原因は社会構造でしょう。将来の見通しのなさや、若者に対して自己努力を求めるけど、努力したって報われないという現実を見せつけられた結果ですね。大学時代からホームレスの方々と関わって、貧困の現実を知りました。ホームレス問題を解決したいというより、自分の将来を見ているようで不安に感じた。自分事として見ることも大切だと、活動を発信するようになりました。

中村 NPO法人『ほっとプラス』は、貧困者の救済が目的なのでしょうか?

藤田 社会福祉士なので、諸制度に結びつける活動をしています。当初は、生活保護申請が主でした。やっていくうちに、次から次へと相談が増えて法人化したのです。現在、相談者は年間500件です。

中村 すごい件数ですね。相談者を社会資源につなげていくわけですね。

藤田 福祉はまだまだ不備が多く、全員を助けることはできないですが、「マイナスをゼロに戻す」ように努めています。生活保護とか障害年金とか、いろいろな制度を試行錯誤します。その後、どう幸せに普通に暮らしていけるかを考えて、足りない制度を作りましょうと行政に働きかけています。去年できた、生活困窮者自立支援法に関わらせていたただきましたし、最近だと給付型奨学金を増やすための活動もしています。

中村 奨学金問題の深刻さは、風俗嬢の取材を通じて気づきました。今は高度経済成長期やバブル期だったら、絶対に風俗などで働かない普通の女子大生たちがたくさん風俗で働いています。傾向として上位大学の女の子が奨学金回避のためにカラダを売り、一方でFランク大学の子たちが根拠なく明るい未来を夢見て、フルで奨学金を借りたりしている。おそらくこれから膨大な人数のFランク大学出身者が破綻するような気がします。

藤田 20代後半~30代前半の、いわゆる「底辺校」と呼ばれる大学卒の子たちやノンエリートと呼ばれる高校卒業や中退ぐらいの人たちの相談が目立ちますね。うちでできることは、生活保護やメンタルを患っている人には障害などの手続き的な紹介ですね。

中村 例えば、低賃金で奨学金を返済できないという状況で、生活保護が支給されるケースもあるのですか?

藤田 生活保護は、最低賃金だとだいたい該当しますね、特に首都圏では。

中村 奨学金は親の世帯収入が低いと認められれば、借金することが認められるおかしな制度です。救済の道があるなら、どんどん駆け込んだ方がいいですね。

藤田 返せなくても仕方がないという現状ですから、足りない分は生活保護費もらって転職するという人もいます。そういった制度に結びつけることを僕らはやっています。

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