ダイヤモンド社のビジネス情報サイト
日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

3G携帯の普及とユーザーの変化で
中国のモバイルネット利用が急拡大の予感!

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]
【第33回】 2010年9月21日
著者・コラム紹介バックナンバー
1
nextpage

 中国のモバイルネットは、まだまだ導入期にあるためか、中国にいてもなかなか業界の情報が入手できない。上海でネットビジネスを営む経営者の方でも、「モバイルに関してはよくわからない」という人が多いのが現状だ。

 そこで、前回紹介した水野裕哉・上海網村信息技術有限公司(UUCUN)董事のインタビュー記事に続き、中国のモバイルネット事情に関してお話ししよう。

 ユーザー数がすでに2億7700万人を超え、20%程度の成長を続ける中国モバイルネットは、これからまさに夜明けを迎えようとしている。実際、中国ECの雄「淘宝網」(タオバオ)も、昨年から本格的にモバイルネットに注力し始めているくらいだ。

3G端末の普及とユーザーの変化で
来年からモバイルネットが急拡大する?

 その中国モバイルネットが、来年からさらに急拡大すると言われている。

 その理由の1つが、3G端末の普及スピードが加速することだ。現在、中国で使われている携帯電話の8~9割を占めると言われているのが、山賽携帯である。中国ローカル企業が製造するiPhoneなど、人気携帯そっくりの外見をしたいわゆる「ニセモノ携帯」だ。

 街で数百元程度で売られているが、普通に携帯電話として使用できる。その山賽携帯メーカーにチップセットを提供しているメディアテックという大手企業が、今年末にアンドロイド携帯向けのチップセットを提供すると言われている。

 もしこれが実現すれば、現在3000~5000元程度するスマートフォンが、1000元程度で市場に投入されることになる。そうなれば、一気にモバイルネット利用が拡大するはずだ。

 また、2009年からスタートした中国の携帯3Gサービスは、ユーザー数がすでに10年6月末で2520万件に達している。現在の3G普及率は、8億のユーザー数から見るとまだまだ3%程度に過ぎないが、日本の3G契約率が95%以上あることを考えると、中国のモバイルネットの成長ポテンシャルは計り知れないだろう。

 もう1つの理由は、最近モバイルネットユーザーの属性が変化していることだ。2010年5月にiResearchが発表した『2010年中国携帯ネットユーザー利用調査報告』を見ると、ネットユーザー属性の「年齢」と「学歴」が、昨年から大きく変化していることが分かる。

1
nextpage
関連記事
スペシャル・インフォメーションPR
クチコミ・コメント

DOL PREMIUM

PR

経営戦略最新記事» トップページを見る

最新ビジネスニュース

Reuters

注目のトピックスPR

話題の記事

江口征男 [智摩莱商務諮詞(上海)有限公司(GML上海)総経理]

1970年、神奈川県横須賀市生まれ。横浜国立大学大学院工学研究科修了、Tuck School of Business at Dartmouth MBA。Booz & Company, Accentureなどの経営コンサルティング会社、子供服アパレル大手のナルミヤ・インターナショナルを経て、中国にて起業。上海外安伊企業管理諮詞有限公司(Y&E Consulting)、(株)MA PARTNERSの創業経営者でもある。
⇒GML上海ホームページ執筆者へのメール


日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男

世界経済の牽引役として注目を浴びる中国に進出する日本企業は、後を絶たない。だが、両国の間に横たわる「ビジネスの壁」は想像以上に厚い。今や「世界一シビアな経済大国」となった中国で日本企業が成功するためのノウハウを、現地コンサルタントが徹底指南する。

「日本人が知らないリアル中国ビジネス 江口征男」

⇒バックナンバー一覧