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過剰に母親と仲が良い「ママっ子男子」の出現

原田曜平[博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー]
2016年7月7日
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昔の「マザコン」とは違うらしい

 ママっ子男子という言葉を聞いたことがあるだろうか?

 これは博報堂ブランドデザイン若者研究所(若者研)を主宰し、長年若者研究を続けている私が近著『ママっ子男子とバブルママ』(PHP新書)という書籍の中で使った造語だが、要は、母親と過剰に仲の良い今どきの若い男子をネーミングしたものだ。

 「それ、マザコンじゃないの?」と思われる方もいるかもしれない。かつてのマザコンといえば、バブル期のドラマ「ずっとあなたが好きだった」に出てくる冬彦さんとその母親のように、母親も息子もお互いに自立できない共依存の関係だった。

※写真はイメージです

 だが今の過剰に仲の良い母親と息子の関係は、例えば、やや極端な例を出すと、互いに自分の性の話を共有したりするものの共依存の関係にはなく、互いに自立しており、あたかも何でも話し合う親友のような関係になっているのだ。

 そして、この新しいマザコン関係が実経済に与える影響が、実は大変大きくなっている。

 昔であれば、思春期の男子は母親と話したり一緒に出かけたりすることを避けることも多く、ごく一部の極度なマザコンを除き、基本的に母息子関係が消費に与える影響は限定的であった。

 むしろ、この年頃の男子は、友達からの影響が強い時期で、あくまで若者の間だけで完結する消費スタイルが主流だった。

 が、少子化が進んだ今、若者たちの間だけで完結する消費は大した市場規模にはなり難く、親と子どもをセットにし(特に母親と息子)、共同で消費させることで、それまでの市場規模を維持あるいは拡大させようとする業界が増えてきた。

 テレビドラマの仮面ライダーが、ライダーにイケメンを起用し、イケメン目的で見る母親と息子で視聴させるようになったのがまさにこの例を象徴している。

 母親と息子で視聴させることで、仮面ライダーのおもちゃを、クリスマスなどの特定な時に、息子にせがまれ、いやいや買っていたかつての母親とは違い、もっと積極的に前のめりに母親と息子が仮面ライダーのイベントに行ったり、グッズやおもちゃを買ったりするようになり、少子化で減った男の子の人口を補うようになっているわけだ。

 今回は、若者研に所属する現場研究員(我々と共同研究してくれている若者)たち、彼らの友達の中でも特に母親と仲の良いママっ子男子たちが、先月にあった母の日をどう過ごしたのかをレポートしてくれた。その内容から、是非、ママっ子男子の関係性と消費の実態についてご理解いただきたい。

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