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山崎元のマネー経済の歩き方

借金の損得について教える機会

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第148回】 2010年10月13日
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 消費者金融大手で独立系の武富士が会社更生法の適用を申請した。グレーゾーン金利での貸金業ができなくなり、巨額の過払い利息の返還請求がやってきた。さらに改正貸金業法の完全施行が追い打ちをかけた。制度変更の犠牲者のような気もして、いささか気の毒でもあるが、仕方があるまい。

 かつての消費者金融の代表選手であった武富士が表舞台から消えても(正確には会社更生法で再建を目指す)、個人の借金のニーズがなくなるわけではない。

 世間では投資教育の重要性が強調されているが、借金に関する教育はほとんど行われていないように思える。

 投資教育を受けた人物が、銀行預金を解約して株式に投資する投資信託を購入したとする。この人物は株式のリスクを負う一方で、金利プラス5~6%程度の収益率を期待できると考えられる。機関投資家の投資計画で、株式の期待リターンは、高くても金利プラス6%程度だ。個人の場合、金融商品の手数料もあり、株式投資の期待リターンがこれよりも高いと考えることは現実的ではないが、「貯蓄から投資へ」のキャンペーンの下で、個人にこの行為を推奨してきた。

 一方、個人が住宅ローン以外の借金を負う場合、意識しないうちに十数パーセントレベルの金利を取られていることがしばしばある。

 たとえば、銀行で普通預金のキャッシュカードを作ると、クレジットカード機能を付加することを強く勧められる。このカードを使って買い物をして、リボルビング払いを選ぶと、借金の残高に対して18%程度の金利が設定されているケースが珍しくない。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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