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知らないと損する!医療費の裏ワザと落とし穴

がんの治療は「近くの病院」で受けるのがいい理由

早川幸子 [フリーライター]
【第120回】 2016年7月28日
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前回は、がんになったときに「かかるお金」と「かけるお金」の違いを紹介した。

最近のがん治療は、地域の病院と大病院の連携で行われている。写真は国立がん研究センター中央病院

 検査や手術、入院などの医療費には健康保険が適用されるので、がんになったからといって、病院に支払う医療費がことさら高くなるわけではない。この医療費は絶対に「かかる」ものだが、差額ベッド料やテレビカード代など個人の都合で「かける」ものを減らしていけば、がん治療の負担は低く抑えられる。

 「かかるお金」と「かけるお金」を線引きすれば、本当に必要な医療費の目安がわかり、準備もしやすくなる。

 ただし、最近のがん治療は、入院しないで通院で行われる放射線治療や抗がん剤治療が増えている。通院治療の増加によって、以前よりかかるようになったのが交通費で、これはどうしても「かかるお金」のひとつだ。

 とはいえ、治療する病院を上手に選べば、無駄な通院費用をかけなくても適切ながん治療は受けられる。

 そのキーワードが「がん診療連携拠点病院」だ。

地方から高い交通費をかけて
がん治療に行く患者もいる

 「テレビで見た有名なお医者さんに手術してもらいたい」
 「都会の大病院で治療を受けたい」

 がんと診断され、どこで治療を受けるか迷ったとき、このように考える人もいるだろう。実際、「都会の大病院で治療を受けたい」と、わざわざ地方から、新幹線や飛行機で通院している人もいる。

 新幹線や飛行機で通院すると、本来ならかからない交通費が余分にかかって家計の負担は重くなる。それでも、遠くから有名病院に通ってくる患者がいるのは、「大きな病院のほうがよい治療が受けられる」というイメージがあるからだろう。

 同じ病気なのに、病院によって受けられる治療に差があるなら、最善の治療をしてくれる病院を選びたいと思う気持ちは分からないでもない。たしかに、以前は地域や病院によって、がんの治療法にはかなりの格差があった。

 だが、2006年6月に「がん対策基本法」が成立したことで、がんの治療体制は10年前から大きく変化している。なかでも進んだのが、がんの専門的な治療ができる「がん診療連携拠点病院」の整備だ。

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早川幸子(はやかわ・ゆきこ) [フリーライター]

1968年、千葉県生まれ。明治大学文学部卒業。編集プロダクション勤務後、99年に独立し、以後フリーランスのライターとして女性週刊誌やマネー誌に、医療、民間保険、社会保障、節約などの記事を寄稿。現在、ダイヤモンドオンライン「知らないと損する! 医療費の裏ワザと落とし穴」、医薬経済社「ウラから見た医療経済」などのウェブサイトに連載中。13年4月から朝日新聞土曜版be on Saturday(青be)の「お金のミカタ」を執筆。「日本の医療を守る市民の会」発起人。


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