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トヨタ新「86」は若者のクルマ離れを止められるか

週刊ダイヤモンド編集部
2016年8月1日
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新型「86」と多田哲也チーフエンジニア。トヨタはマイナーチェンジを契機に、更なる若年層の囲い込みを狙う Photo by Akira Yamamoto

 8月1日、トヨタ自動車“肝いり”のスポーツカーがデビューする。「86(ハチロク)」をマイナーチェンジし、後期型として販売されるのだ(トヨタ社内では既存モデルを前期型と呼ぶ)。

 86は富士重工業(スバル)と共同開発した小型スポーツカー。2012年に発売されて以降、世界で約16万台を販売している。過酷なことで知られる独ニュルブルクリンクのレースでの知見を商品開発に生かしており、12年には同24時間耐久レースでクラス優勝を果たすなど、名実ともにトヨタのモータスポーツを象徴する車だ。

 そんな86がターゲットとして明確に打ち出しているのが若年層だ。その背景にあるのが、トヨタの強烈な危機感である。

 2000年代、トヨタは車種展開の拡大や販売台数の増加を優先するが余り、ユーザーにとっての“魅力ある車づくり”がおざなりになった。その結果、若者のクルマ離れを引き起こしてしまった、という事情がある。

 販売台数の嵩上げや収益性へのインパクトが大きくないスポーツカーに注力するのはそのためだ。

 「売れる車を優先してきたことが、若者のクルマ離れの要因になっている。若い人にワクワクしてもらえる車を作ることが、今後も自動車産業を維持していく上で必要だ」(嵯峨宏英専務)。

 実際に、データにも若年層からの支持が如実に表れている。発売当初は、86の登場を待ち望んでいた、かつての「車好きの若者」である40~50代が主な購買層であったが、徐々に、購入年齢が下がってゆき、「どの世代もほぼ均等。直近では20代が最も購入するようになってきた」(多田哲也チーフエンジニア)という。

 86の“競合車種”である、マツダ・ロード―スターの購買層が40~50代で過半数を占めることを考えると、一定の若年層の需要を取り入れられているといってよい。

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