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山崎元のマネー経済の歩き方

定年後の“新しい”経済常識

山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]
【第149回】 2010年10月18日
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 このところ、定年後の経済生活について、取材を受けることが多い。人口、経済力共にボリュームゾーンである団塊世代が大量退職するからだろう。じつのところ、将来のためにこちらが聞きたいくらいだが、考える甲斐のあるテーマだ。

 定年後の最大の特色は、追加的な稼ぎを得るのが難しくなることだ。したがって、家計に十分な柔軟性を確保することが肝要だ。

 定年退職者が注意すべき相手としては、銀行、生命保険、不動産ということになるのではないか。

 まず、退職金が振り込まれた銀行で資産の運用を「しない!」ことが重要だ。退職金の運用を銀行員に相談してはいけない。退職金で本格的な運用デビューをする人は特に気をつけてほしい。

 銀行は、顧客のおカネの「本隊」を預かっており、口座の入出金も知っているのだから、セールスマンとしては、あまりに手強い。

 はっきりいって銀行が取り扱う運用商品にろくなものがない。ノーロード(販売手数料ゼロ)で信託報酬の安い(国内株なら0.5%以下)インデックス・ファンドでも置いているとまだ良心的なのだが、手数料も信託報酬も高いファンドが並ぶ場合が多い。

 「年金の補完にいかがでしょう」などと甘言を弄して毎月分配型の商品(手数料が高く、税金面でも損だ)を言葉巧みに薦めてくることが多く、油断がならない。近寄らないのがいちばんだ。

 生命保険にも要注意だ。たとえば、顧客の不安心理につけ込み、医療保険を売ろうとする。高齢者の最大の関心事は病気だ。保険に入ると病気になりにくくなるわけではないのだが、気休めになる心理を利用する。

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山崎 元 [経済評論家・楽天証券経済研究所客員研究員]

58年北海道生まれ。81年東京大学経済学部卒。三菱商事、野村投信、住友信託銀行、メリルリンチ証券、山一證券、UFJ総研など12社を経て、現在、楽天証券経済研究所客員研究員、マイベンチマーク代表取締役。


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12社を渡り歩いた資産運用の現場に一貫して携わってきた視点から、「資産運用」の方法をどう考えるべきか懇切丁寧に説く。投資家にもわかりやすい投資の考え方を伝授。

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