キツい仕事の代表格「宅配便」が成長産業になる理由

世の中で最も忙しそうに働く
宅配サービスの担当者

 今、世の中で、最も忙しそうに働いているのが宅配サービスの担当者だ。いつも、山のように小包を積んだ荷車を押して疾走している。それだけ、宅配サービスに需要があり、物流が現在の社会のなくてはならないインフラになっていることがよく分る。

 物流業界の活況については、人手不足にフォーカスする報道が多い。多くのケースで、「人手不足でやむなく料金引き上げ」という論調が目立つ。そうした報道は、「企業が十分な労働力を確保できない」という、どちらかというと“悲観的なニュアンス”を含んでいる。

 しかし、逆に考えると、人手が不足するほどの需要が集中しているということは、今後、当該分野の成長余地が大きいことともいえる。

 そう考えると、「人手不足で宅配業界が危機的な状況」というよりも、むしろ、今後、一段と進むであろうと予想されるネット社会においては、物流ビジネスはなくてはならない必須の産業と考えた方がよい。

 そうした状況下、これから物流業界は、先端のAIやIoTによる配送の効率化、さらにはドローンによる配達の省力化等を志向することになるはずだ。

 物流は、これからの世界を制する産業になる可能性は十分にあると考える。

物流業界が直面する
急速な需要拡大

 今、宅配便をはじめとする物流業界が、過去に例を見ないほどの需要の拡大に直面している。それは、冒頭に述べたように「日常のありふれた風景」を思い浮かべれば容易にイメージできる。