ANA客室乗務員(CA)として12年。500万人のお客様の対応で気づいた、行動・言葉・気づかい・テーブルマナー・習慣とは?テレビ、新聞でも紹介された「100%好かれる1%の習慣」。第1回目は【飛行機の機内で起こった「千羽鶴」の奇跡】です
同級生の手術のために
クラスメイトが「千羽鶴」を折っていた
飛行機の機内では、さまざまな出来事が起こります。
同期のCAは、「お客様の持つ利他の心(他人の幸福を願う心)」の強さに、「深く感銘を受けたことがあった」と話していました。
東京から沖縄に向かう機内で、高校生数人が、「おりがみの鶴」を折っていました。同級生が手術をすることになり、学校を代表してお見舞いに行くことになったものの、「千羽鶴が間に合わなかった」というのです。
到着までに、一羽でも多く鶴を折ろうとする彼らに心を打たれ、彼女は「私たちも時間があったら手伝いますね」と声をかけました。
「機内で得た情報は、クルー全員で対処するため、周知させる」のが機内のルールです。「21Aのお客様は、お風邪気味です」「45Kのお客様は、朝日新聞をお探しです」といったように、すべての情報を共有して、クルー全員で、ひとつのフライトをつくり上げます。チームワークの良し悪しが、フライトにも大きく影響します。
「千羽鶴」のことを知ったチーフパーサー(客室のCAを統率するリーダー)は、客室にアナウンスをかけて「高校生が、手術に向かうクラスメイトのために千羽鶴を折っている」ことを説明し、「どなたか、お手伝いいただける方はいらっしゃいますでしょうか?」とお客様に呼びかけました。