中古マンションでもアウトレットマンションでもない新築マンションで3割引以上のバーゲンセールのマンションというのがあるのです。ネットを見てもチラシを見ても表面上ではそれはわかりません。しかし、ある法則と広告の見方を知れば、バーゲンマンションに出会える確率は格段に高まります。

「いくらでもいいから売れ!」と指示が出ることがある

 企業というのは常に市場から成長を求められています。その年度に好決算でも翌年度の決算の見込みが悪いと株価は急落したりすることもあります。マンション事業においては、竣工在庫の数字も決算発表時にするので、その数も気にします。利益は収益力、竣工在庫の数は営業力の現れとして評価されるからです。

 では「いくらでもいいから売れ!」という指示が出るのはどういう条件が揃ったときでしょうか?

条件1 その年の決算の見込みが計画よりもいいこと。
条件2 赤字の竣工在庫であること
条件3 その物件の残戸数が数戸であること

 条件1のような好決算の年度は、会社としては「利益が出過ぎる」状態なので赤玉=赤字物件を売って引き渡して数字を調整するのです。翌年の赤字要因を消しておくという狙いもそこにはあります。
 このような状態になったときに、条件2の赤字の竣工在庫を翌年度の決算への負担を無くすために「少しでも高く売る」よりも「安くていいからその年度に売ってしまえ!」となります。その時に、「いくらでもいいから売れ!」という指示が会社から営業現場にくるのです。
 また、営業マンの人数にも限りがあることから、販売現場の数も重要です。そもそも竣工在庫は管理も始まっているので管理費を毎月払わなければなりません。あと数戸でも在庫があって、そこに机やら、パソコンやら、電話やら、コピー機やらおいて営業マンを一人常駐させておくだけで、毎月数百万円が飛んで行きます。条件3の物件は優先的に「いくらでもいいから売りたい物件」となるのです。現場を減らせられますから。