2014年卒の就職動向は、内定を獲得する学生も出てきているように、すでに進んでいる。以下では、就職戦線が始まる当初時点での需給バランスを調査した大卒求人倍率調査の結果を見ていきたい。
大卒求人倍率は横ばい
2014年卒の大卒求人倍率調査(大学生・大学院生を対象)の結果によると、大卒求人倍率は1.28倍と前年(2013年卒)の1.27倍と比べてほぼ変わらない倍率となった。
求人倍率は求人企業と民間企業に就職希望する学生数とのバランスで決まる。そこで、両者の動向について詳しく見ておきたい。
求人数は、前年の55.4万人から54.4万人へと1.9%のマイナスとなった。一方、民間企業就職希望者数は、前年の43.5万人から42.6万人へと2.0%のマイナスと、両者の減少幅はほぼ同じであるため、求人倍率も前年並みの結果となった。
求人数も全体としては前年より減少したが、従業員規模や業種でみると様子が異なる。
図表2の従業員規模でみると、1000~4999人以上企業以外においては、対前年増減率がマイナスとなっている。特に、5000人以上の企業においては、前年までは増加していた求人数が今年に入りマイナスに転じてしまった。背景としては、多くの企業が前年並みの採用予定としている中で、一部の製造業を中心に業績悪化に伴う求人減が影響を与えている格好となっている。また、300人未満企業、300~999人企業においては、引き続きマイナスが続いており、厳しい状況が続いている。