安倍首相が消費税増税を実施するかどうかの決断の時が近づいている。すでに、読売新聞、朝日新聞が、首相が来年4月からの消費税率の引き上げ(5%→8%)を決めたと報じている。

 消費税は老若男女、お金持ちも貧乏人も関係なく、すべての国民から徴収する税だけに、本来ならば7月の参院選で争点とすべきテーマだった。そこで、ダイヤモンド・オンライン編集部では、ネット調査会社・リビジェンの協力を得て、消費税増税に関するアンケートを行った。

 実施日は9月12日、調査対象は10代~40代を中心とした男女500名。若年層と働き盛りの世代に焦点を絞った。消費税率が引き上げられた場合、高齢者に比べて、はるかに長い期間にわたって、多くの消費税を納めなければならなくなるからだ。

消費税増税反対が圧勝

調査元:リビジェン「スマートサーベイ」(https://www.smartsurvey.jp
題名:「消費税」に関するアンケート調査
実施日:2013-09-12
調査対象:10代~40代を中心とした男女500名

 Q1は来年4月から消費税率が引き上げられる予定であることを知っているかかどうか、を聞いている。

 さすがに「知らない」と答えた人の割合は13%と、大部分の人が引き上げについては知っている。ただ、世代が下がるごとに、知らない人の割合は高くなる。40~49歳が6%、30歳~39歳が7%なのに対して、20歳~29歳は14%、10歳~19歳18%だ。

 そもそも若い人たちが政治や経済に無関心なのか、あるいは選挙で争点化しなかっただけに、周知が遅れているのか。その両方の可能性があるだろう。

 Q2は消費税増税に賛成か、反対か、を聞いた。賛成派26%に対して反対が74%。大手マスコミの世論調査では、賛成、反対が拮抗しているケースが多いのに対して、反対派が圧勝するという異なる結果が出た。今回の調査は若い年代の割合が高いため、このような結果になったのかと思いきや、各年代とも反対が70%を超えている。特に20歳~29歳は反対が76%、30歳~39才は78%と、一段と高くなっている。

 では、引き上げに賛成の人は、その理由を十分に理解したうえで、賛成しているのだろうか。Q3では、Q2で賛成と答えた人にその理由を知っているかどうかを聞いた。「よく理解している」と「なんとなく理解している」を合わせると67%に達するので、消費税増税の理由は、多くの人が分かっているように見える。一方、「よくわからない」も3分の1に達する。なぜ、いま消費税を増税するのか、10月に開かれる国会で十分説明する必要があるだろう。