バレエ王子・宮尾俊太郎は<br />いかにして魅せられるカラダを作っているのか

日本を代表するバレエダンサー熊川哲也氏が芸術監督を務めるバレエ団K-BALLET COMPANY(Kバレエカンパニー)でプリンシパルを務める宮尾俊太郎さん。体調管理とウエイトコントロールを常に強いられるバレエダンサーとして、これまでも様々な健康法、ダイエット法を試してきたという宮尾さんは、昨年『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』の「完全無欠ダイエット」と出会い、その絶大な効果に驚いたのだとか。「有吉ゼミ」(日本テレビ系)「アカデミーナイトG」(TBS系)でも紹介された本書との出会い、その実践法を前後編でお届けします。(取材・文/山本奈緒子、撮影/斉藤美春、ヘアメイク/佐藤健行、撮影協力/K-BALLET大宮スタジオ)

ケガをきっかけに目覚めた「体作り」へのストイックな思い

――写真集を出すほどの完璧な肉体で「バレエ王子」と呼ばれている宮尾さんですが、その体を保つために、普段からどのようなトレーニングをされているのでしょうか?

宮尾 毎朝10時半から12時までバレエの基本レッスン(クラス)を行い、その後18時までは作品の稽古(リハーサル)を行うのが1日のスケジュールですね。リハーサルの時間は公演時期とか役によっても少し変動するのですが、ほぼこれが毎日のルーティーン。だから、運動量という意味ではそれだけで十分かもしれませんが、やはり体調管理や、本当の意味での体作りの重要性を考えたら食事とか睡眠のほうに気を遣う部分が大きいです。

 でも実は、これだけ体が資本の仕事をしていながら、5年くらい前まではまったく気をつけていなかったんですよ。本当に、好きなものを好きなだけ好きな時間に食べたり飲んだりしていたし、睡眠時間もバラバラ。結果、寝つきも寝起きも悪いというダメダメな状態でした。

――それが今のように、ストイックなまでの体調管理をするようになった理由は?

バレエ王子・宮尾俊太郎は<br />いかにして魅せられるカラダを作っているのか宮尾俊太郎(みやお・しゅんたろう)1984年2月27日生まれ、北海道出身。14歳よりバレエを始め、2001年、元パリ・オペラ座エトワールのモニク・ルディエールに見いだされ、フランス カンヌ・ロゼラハイタワーに留学。2004年10月、Kバレエ カンパニーに入団、バレエを始めてわずか10年、『ドン・キホーテ』で大抜擢をうけ、主演デビュー。その後は『白鳥の湖』『シンデレラ』『くるみ割り人形』『ロミオとジュリエット』など数々の主要な作品で主演を務め、2015年12月には最高位のプリンシパルに昇格する。また、ドラマや映画、CMなどでも幅広く活躍。2014年に、Kバレエカンパニーで活躍する5人の男性ダンサーによるパフォーマンスグループ「Ballet Gents」(バレエジェンツ)を結成。座長・演出・振付を務める。
K-BALLET COMPANY公式サイト http://www.k-ballet.co.jp/company Ballet Gents公式サイト 
http://www.k-ballet.co.jp/gents/
宮尾俊太郎公式ブログ「俊太郎が行く〜精進の日々〜
http://ameblo.jp/shuntaro-miyao/

宮尾 怪我がきっかけですね。2009年に、稽古中に左ひざの前十字靭帯を傷めたんです。それで1年ぐらい踊れない時期があり、そのときにウェイトがガーッと増えてしまって。5、6キロは上がったかな。ダンサーは、普段から食事量は少ないけど運動量は多いという生活をしているので、普通の人より省エネの体になっているんですよ。だから治ってからリハビリとトレーニングを重ねても、一度増えたウェイトはなかなか減らないし、思うような動きもできなくて。

 これはまずいなぁ、と。まず、体重を落として体の負担を減らすことから始めようといろいろ試してみることにしたんです。車だって軽量化されたボディに強いエンジン、というのが一番いい走りをするでしょう?人間も同じで、軽量化されたボディと充分な筋量というのが理想だと考え、そこから体についてあらゆる本を読みあさり、良さそうなことはどんどん取り入れるようになりました。

――そんな中『シリコンバレー式 自分を変える最強の食事』(ダイヤモンド社)に出会ったんですね。

宮尾 公演前にはいつも、体重をしっかり落としつつ筋力を増やすよう心掛けているんですが、毎回同じ方法だと飽きてくる。だから常に新しい方法や知識を求めて本屋に行くんですけど、その中で出会ったのがこの本だったんです。

――普段から本はよく読まれるんですか?

宮尾 僕、もともとビジネス書を読むのが好きなんです。書かれている内容や考え方は非常に効率的ですよね。“自分の掲げる目標に対して、逆算して毎日を積み重ねていく”という考え方が、僕にはしっくりくるんです。堀江貴文さんの『ゼロ』とか、見城徹さんの『たった一人の熱狂』にはすごく刺激をもらいました。『嫌われる勇気』を読んだときなんか、衝撃的すぎて2日間眠れなかったぐらい(笑)。むしろダイエット本のコーナーに行くことはないので、この本がビジネス書のところにあったのもよかったかもしれません。