いよいよ、液晶やプラズマなどの「大画面テレビ」が普及モードに入って来た。店頭では、一回り小さな20型ワイド程度のテレビもよく売れているという。もはやブラウン管テレビはほとんど見あたらなくなった。すでにご存じのように、放送波もデジタルへの移行が確実で、テレビの画質が大きく向上しようとしているのだ。

 ところで、テレビはブラウン管から液晶などへ変わっただけでなく、実は端子類も進化しているのをご存じだろうか。これまで、テレビにゲーム機やDVDプレーヤーを接続するには、音声と映像の入力端子を利用していた。赤、白、黄色のおなじみの端子だ。テレビのリモコンで「入力切替」ボタンを押すと、これらの端子に接続した機器のコンテンツが表示できたわけだ。

 ところが、この端子はあくまでもアナログのデータをやり取りするために作られた。早い話が「規格としても古い」のである。

 そこで最近普及しつつあるのが、「HDMI端子」だ。大画面テレビが登場した頃は、HDMI端子を搭載していない機種が多く、高級モデルにのみ採用されていた。ところが、ここへきて一気にHDMI端子が普及モードに入り、ほとんどの機種に採用されるようになったのだ。

複雑な入力端子が不要に!
普及モードに入る「HDMI端子」

 実は、国内のデジタル放送視聴用には、D端子が標準で採用されていたのだが、データ伝送がアナログなので権利保護に不安がある。そのため、HDMIの標準化に勢いが付いているのだ。

 また、D端子は、映像のみのやり取りに対応する。つまり、音声のやり取りは別途「赤・白」のケーブルを接続しなければならない。要は従来の端子の「黄色」が置き換わっただけだ。それに対してHDMI端子は、1本で高画質な映像と音声のデータをデジタルのままで伝送できるので、とてもわかりやすくて便利だ。

 テレビは、最終的に映像を表示するのが役割なので、やたらに入力端子が増えてしまうとややこしいが、少なくとも今後はHDMI端子が主流になっていくことは間違いないだろう。最新のレコーダーやゲーム機などのデータを送り出す側も、これを標準搭載するようになってきた。