【第31回】 2008年11月17日
次世代大国インドの秘密
インドとのビジネスには“パートナーシップ”が不可欠!
上田 突然ですが、世界で一番人口が多い国はどこでしょう? 多くの人が「中国」と答えると思いますが、近い将来、それが他の国に入れ替わっている可能性もあるんです。その国とは、ズバリ、インド。今回はそのインドについて考えてみましょう。
人口推計のグラフを見ると、現在は中国がインドを上回っていますが、2025年頃にはインドの人口が中国を抜くと予想されています。これは「一人っ子政策」の影響で、中国の人口増加カーブが鈍化するから。それに対してインドは、なんと人口の半分が15歳~44歳、平均年齢が26歳と、国民がすごく若いので、人口がどんどん増えて行く傾向にあります。
竹中さんは、インドについて、どのような感想をお持ちですか?
竹中 インドのエネルギーには、訪れる度に驚かされますね。中国の合計特殊出生率(1人の女性が生涯に生む子供の数)は、現在だいたい1.8程度。2.1を下回ると人口減小が始まっていると言われます。それに対して、インドは出生率が3くらいある。これは、ものすごいエネルギーですよ。
上田 なるほど。それではインドとはどのような国なのか、おさらいしてみましょう。
インドの代表的な指標を見ると、国土は世界第7位、人口は世界第2位、GDP(国内総生産)は日本の約4分の1に当たる1兆661億ドル、1人当たりGDPは日本の36分の1に当たる941ドルとなっています。GDPを見れば日本に比べてまだだいぶ差がありますが、IT産業の伸びが著しく、IT関連の売上高は96年からの10年間で、10倍に増えていますね。
そのきっかけは、世界中のコンピュータが一斉に誤作動を起こすという「2000年問題」が不安視されていた時期に、先進国の金融プログラムの修正作業において、優秀なインド人技術者が活用されたこと。
しかし、インドにはまだ「カースト制度」の名残りがあるとも聞きます。さらなる経済発展を妨げるような要因は多いんでしょうか?
竹中 確かにカースト制度は職業選択の自由を阻んだりすることも一部にはありますが、ITは新しい産業なので、この影響を受けません。逆に言えば、それが成長の礎になったとも言えます。
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著者プロフィール
- 竹中平蔵
(慶應義塾大学教授 グローバルセキュリティ研究所所長)
1951年生まれ。一橋大学経済学部卒業後、日本開発銀行に入行。ハーバード大学、ペンシルバニア大学客員研究員、大阪大学助教授、慶應義塾大学教授などを経て、01年より小泉内閣で金融担当大臣、経済財政政策担当大臣、郵政民営化担当大臣、総務大臣を歴任。04年から06年まで参議院議員。
著者プロフィール
- 上田晋也
(タレント)
1970年生まれ。お笑いコンビ「くりぃむしちゅー」メンバー。早稲田大学教育学部中退。91年に有田哲平とコンビ結成。レギュラー出演番組多数。
この連載について
経済学者・竹中平蔵と、くりぃむしちゅーの上田晋也が、毎週楽しくわかりやすく日本の経済を解説。同名テレビ番組(BS朝日、朝日ニュースター)の一部を再構成してお届けします。
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