今期の業績予想は保守的すぎる
13年2月期会社業績予想は、前期比で売上高6%増、営業利益13%増。上期・下期に分けると、上期は売上高14%増・営業利益40%増に対して、下期は売上高2%減・営業利益6%減。下期に失速する要因は現時点では見当らない。受注残高から確実視できる上期に対して、下期はかなり慎重な予想となっているという印象である。

同社は、14年2月期を最終年度とする3ヵ年中期経営計画「VISON-50」において、最終年度に売上高200億円、営業利益20億円を掲げている(為替前提:1ドル=85円、1ユーロ=120円)。外部環境に安定成長が見込めることに加え、1997年に子会社化した米ベクター社との技術の相互融通を強めるとともに、ベクターの販売網を生かして化粧品や食品向け機械の販売を強化してゆくことなどで計画は達成できると会社側は予想している。
株価は年初(420円)から約5割上昇した水準にあるが、まだPBRは0.7倍に留まっている。13年2月期は下期に上方修正が期待できること、ROEが8%以上を見込めること、高い現預金保有比率を考慮すれば、まだ割安感は顕著と考えている。収益力と財務状況を組み合わせた、私の会社ティー・アイ・ダヴリュ独自の『Fモデル』によるProper-PBR(妥当PBR水準)は1.5倍である。
1000円台も視野に 潜在性リスクは見当たらない
一般的なリスク要因(規制、事故、競争力、為替など)はもちろん存在するものの、13年2月期の間に顕在化するような潜在性のあるリスクは見当たらない。
株価は、10年の高値610円を超えて、第2段ロケット(=12年2月期本決算による好調確認)が点火している。当面は09年の高値840円を目指す動きだが、第3段ロケット(=上方修正)が点火すると予想している10月以降には1000円の大台が見えてくるだろう。
本稿の執筆者:研究員NO.3
<研究熱心な九段の株博士>藤根靖晃さん

1962年生まれ。東京理科大学大学院総合科学技術経営専攻修了。国内証券、米国企業情報会社、日興ソロモン・スミス・バーニー証券(現 シティグループ証券)とほぼ一貫して企業調査部門を歩んできた。日経金融新聞アナリスト人気ランキング3~5位(ソフトウエア部門、1996-2000)など、証券会社時代は、中小型株式、コンピュータ・ソフトウエアの証券アナリストとして機関投資家から常時高い評価を獲得。2000年にティー・アイ・ダヴリュ社を創業、代表取締役に就任。九段にある同社では、証券会社向けにレポートの提供サービスを行うとともに、証券アナリストの育成を行っている。緻密な論理で割安株を広範囲にわたって調査・分析する姿勢、ソフトかつ明快な語り口にファンは多い。でも、かなりの大酒のみという噂もある? (イラスト/加藤裕将)



