香港の高層住宅群「宏福苑」で先週、火災が起き、少なくとも151人が死亡した。当局の対応を見ると、かつては自由な都市だった香港が日ごとに中国本土のようになりつつあることが分かる。当局は火災に関する言論を萎縮させようとしている。市民社会の有力者らが、火災への対応について話すため、2日に記者会見を開く予定だった。しかし地元報道によると、参加予定の1人だった弁護士のブルース・リウ氏が香港警察の国家安全処から「面談に呼ばれた」ことを受けて、会見は中止されたという。民主化推進団体「香港民主民生協進会」の元代表であるリウ氏は、同日中に警察署を後にしたと報じられている。警察はまた、11月29日に学生のマイルズ・クワン氏を拘束した。クワン氏は政府への請願書で、火災につながった可能性のある利益相反や規制当局の怠慢に関する調査などを求めていた。われわれの取材によると、彼はその後釈放されたという。
【社説】香港火災で批判許されず
151人の死亡後、異論封じに動く当局
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