存亡の淵に立たされている米ゼネラルモーターズ(GM)の去就に、世界の注目が集まっている。同社の命運は、ひとえにオバマ新大統領の出方1つにあると言ってよい。しかし、実はその手腕には「疑問符が付く」という見方も多い。たとえば、あるシンクタンクの首脳は、「オバマノミクスはそのヴェールを脱ぎ捨てれば、伝統的な民主党の政策である“タックス・アンド・スペンド”(増税と財政出動)にすぎない」と指摘する。未曾有の危機を乗り切るためには、むやみな財政出動がむしろアダとなる可能性も高いからだ。民主党は11月中にも景気対策議論を本格化させると見られるが、選挙中には取り沙汰されなかった「オバマノミクスの曖昧さ」が、表面化するきっかけになるかもしれない。
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