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首都圏のマンション価格が高騰を続ける今なお、「都内にマイホームを」と願う人は後を絶ちません。都内の一等地、駅チカ、そして開放感あふれる角部屋――。世帯年収1250万円の共働き夫婦が手にしたのは、誰もが羨む「理想の住まい」でした。しかし、購入時に不動産会社が勧めた「ある契約」が、その後にトラブルを引き起こすことになったのです。本記事では、実際に起きた深刻なトラブル事例を紹介。不動産契約に潜む「見落としがちな落とし穴」とその対策について、山陰リーガルクリニックの加藤智崇弁護士に詳しく話を聞きました。(執筆/ライター 岩田いく実、監修/山陰リーガルクリニック 加藤智崇弁護士)
都内の一等地・駅チカで角部屋
憧れのマンション購入で大喜びしたが…
都内の施工管理会社で働く高田武史さん(仮名・43歳)と妻の美和さん(仮名・40歳)は二人とも地方出身で、いつかは都内にマンションを買うことが夢でした。武史さんの年収は700万円。美和さんは私立病院で夜勤もこなす看護師で、年収は550万円。結婚後も共働きを希望し、二人で協力してマンションを買うことにしました。
二人は築年数が古い中古マンションなら安いと判断し、リノベーション済みの2LDKを購入しました。ローンの金額は約6000万円。東急田園都市線「駒沢大学駅」から徒歩数分の好立地で、角部屋の住まいに美和さんは大喜びしたそうです。購入から1年後には子どもも授かりました。
しかし、美和さんが育児休暇から復帰するタイミングで武史さんは大阪へ2年間転勤することになったのです。子育てを担う美和さんは夜勤ができなくなり、収入が減少。年収は500万円を下回るようになり、ローンの返済が苦しくなりました。
美和さんは仕事と育児の両立に、強い孤独とストレスも抱えるようになり、言い争いが増えた末に美和さん側から離婚を切り出しました。
美和さんは「親権は私。職場に近いこの家に住み続けたい」と主張。親権について争うことはなかったため、話し合いでの離婚を目指しました。しかし、ここである問題が生じました。







