4月16日、アデランスは国内投資ファンドのユニゾンと資本業務提携を行なうことを発表した。ユニゾンはTOB(株式公開買い付け)を行ない、重要議案に拒否権を行使できる35.2%以上の株式取得を目指すという。アデランスといえば、昨年の株主総会において、それまで同社とつばぜり合いを続けてきたスティールに大株主がこぞって協調したため、社長以下当時の主要な役員が全員辞職に追い込まれたという経緯を持つ。それ以降、まさにスティールに首根っこを握られた状態が続いて来た。しかし、風雲急を告げるユニゾンの「参戦」により、アデランスの形勢が逆転する可能性が高まって来た。というのも、つぶさに分析すれば、今回の発表の背景にはかなり「巧みな戦略」が垣間見えるからだ。
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