2024年入試で女子受験生の人気校となりそうな文教大学付属中学校・高等学校(東京・品川区)

共学校女子受験生
1月入試で動きのある学校

 7月に実施された四模試(四谷大塚、日能研、首都圏模試、サピックス=6月)での志望者数から、前年同期と比べて24年入試で実倍率の大きな変動が予想される入試について、前回までに男女別学校と共学校の男子受験生女子受験生の状況を見た。今回は、9月四模試の予想倍率を元に、7月模試の結果も加味して、共学校女子受験生の状況を考えてみたい。

 まずは24年入試での変更点に触れておこう。東久留米市にある男子部と女子部に分かれていた自由学園の中等科高等科共学化する。これまで2月1日に1回だけ入試を行ってきた創価が、募集人員こそ1日の10分の1とはいえ、3日にプレゼン型入試を新設した。これにより24年に入試を1回だけ実施する私立中高一貫校は23年より2校減って18校となる。この数は、これからも少しずつ減っていくことになるだろう。
 
 では、共学校女子受験生について、23年の実倍率や7月四模試とも比較しながら、9月四模試の志望状況を反映した予想倍率で見ていこう。
 
 埼玉では、1月10日午前の開智(先端1回)が予想倍率2倍台半ばまで続伸、23年の実倍率1.7倍を大きく上回ることになりそうだ。青山学院大学系属浦和ルーテル学院(1回)は1倍台半ば、西武学園文理(1回)も1倍台後半まで回復しそうだ。10日午後では、実倍率1.5倍の春日部共栄(1回午後)が2倍台前半へ、開智未来(1回)は1倍台半ばに、昌平(T1回)は1倍台後半までの上昇がそれぞれ予想される。
 
 11日午前は開智(先端特待)が、午後は星野学園(2回)が、それぞれ2倍台後半と同前半まで伸ばしそうな状況にある。12日、午前は西武学園文理(2回)獨協埼玉(2回)が1倍台後半へ伸びそうだが、後者の志望者数は少し緩和気味となっている。他に、15日の開智(先端2回)は実倍率3倍から4倍台半ばへ、18日の栄東(東大2回)は3倍のせまで人気上昇中である。
 
 埼玉は実倍率2倍以下の入試も多く、全体的に受けやすい。23年実倍率が1倍台前半でありながら、さらに緩和傾向にある入試を列挙しておきたい。10日午前の埼玉栄(1回進学・難関・医学)細田学園(1回)星野学園(1回)浦和実業学園(1回AM特待)武南(1回午前)、午後では星野学園(理数1回)、11日午前の獨協埼玉(1回)などは、いずれもとても受けやすくて受かりやすい入試となりそうである。
 
 千葉は、20日の二松学舎大附属柏(探究1回)が2倍半に、光英VERITAS(1回)は2倍のせ、21日の麗澤(1回AE・EE) は5倍のせ、26日の千葉日本大学第一(2期)が3倍に迫る勢いとなっている。22年に初めての募集を行った流通経済大学柏(1回)は、7月模試は5倍に迫る勢いだったが、9月模試では落ち着きを見せている。
 
 千葉で最多の受験生を集める20日の市川(1回)は、7月模試に続いて9月模試でも、23年実倍率2.9倍が2倍半まで緩和しそうな状況にある。実倍率1.8倍の東海大学付属浦安(A)と同1.5倍の日出学園(I期)もさらに緩和しそうだ。
 
 埼玉に比べると実倍率2~3倍程度が当たり前の千葉でも、実倍率4.5倍と高い24日の昭和学院(アドバンストチャレンジ)は4倍割れ、同5.9倍の26日専修大学松戸(2回)は5倍程度までそれぞれ緩みそうだ。25日成田高校付属(一般)は2倍台前半に、茨城の江戸川学園取手は17日1回、25日2回ともに1倍台後半まで緩和しそうである。