女子受験生に人気上昇の共学校
これまで7月に実施された四模試(四谷大塚、日能研、首都圏模試、サピックス=6月)での志望者数から、2024年入試で実倍率の大きな変動が予想される入試について、男女別学校と共学校男子受験生の状況を見てきた。今回は、共学校女子受験生について考えてみたい。各模試の共学校における第一志望先の状況は前回取り上げたので、そちらをご覧いただきたい。
1月の埼玉と千葉は共学校が圧倒的に多い。女子受験生が増加傾向にある入試について、志望者数の多い順に予想倍率を見ていこう。10日は、3割台後半増加した春日部共栄(1回午前)と埼玉栄(1回進学)が2倍程度となりそうだ。開智(先端1回)は2割強増やして2倍のせだが、青山学院大学系属浦和ルーテル学院(1回)と西武学園文理(1回)がいずれも1倍強程度のとても受けやすい状況にある。午後の埼玉栄(2回難関)も1倍台後半とマイルドだ。
12日以降になると、軒並み予想倍率が2倍を超えてくる。3割台後半の伸びを示した大宮開成(特待)、開智(先端A)はいずれも2倍台半ばの予想だ。15日は開智(先端2回)が5倍超え、17日の獨協埼玉(3回)は2倍台半ばとなっている。
千葉では、21日麗澤(1回)が1割増、23年開校の22日流通経済大学柏(1回)が3倍と大きく増加、いずれも予想倍率5倍弱とかなり強烈な競争状況になりそうだ。
東京と神奈川の人気の入試についても、志望者数の多い順に見ていこう。2月1日のかえつ有明(2科4科)は2割半増で23年実倍率6.5倍から8倍超えの勢い、女子の第一志望者数は少ないものの、芝浦工業大学附属(1回)は4倍のせとなっている。両校は東京湾岸での中学受験人気を体現している。
目黒日本大学(1回午前)は6割台後半増で予想倍率も6倍台半ばに、安田学園(先進特待1回)は3倍のせ、桐光学園女子部(1回)と日本大学藤沢(1回)は2倍強に、公文国際学園(A)と郁文館(1回総合)は2倍前後、国学院大学久我山(1回)は3倍台半ばと、いずれも人気が上がっている。
2月1日午後は東京から見ていこう。23区内は、例年多くの受験生を集めている国学院大学久我山(1回ST)が4倍に迫る。2割弱増やした安田学園(先進特待2回)は3倍台後半、三田国際学園(ISC)は6倍超え、3割弱増やした開智日本橋学園(特待)は4倍台半ばと、いずれも結構な実倍率が予想される。