アービトラージ(裁定取引)は、同一商品のマーケットごとの価格差を利用して、利ざやを取る取引手法だ。
仮想通貨(暗号資産)取引においても、仮想通貨取引所ごとでビットコインなどの取引価格に差があるため、アービトラージをおこなうことができる。
そこで今回は、仮想通貨取引におけるアービトラージについて、そのメリット・デメリットや実践方法などを紹介していく。
- アービトラージは、同一商品の価格差を活かして、利ざやを取る取引手法
- 仮想通貨市場では、仮想通貨取引所ごとで取り扱い通貨の価格差があるため、アービトラージができる
- 基本的にアービトラージは仮想通貨の保有時間が短く、価格変動による損失リスクが小さい
- ローリスク・ローリターンな取引手法であり、大きく稼ぐにはまとまった資金が必要
アービトラージはローリスク・ローリターンな取引手法であり、コストを抑えることも利益向上に大きく関わってくる。
国内取引所のコインチェックでは、取引所形式の売買も可能なため、コストを抑えて仮想通貨を売買するのに最適だ。
まだ口座をお持ちでない方は、この機会にコインチェックのこともチェックしておくとよいだろう。
仮想通貨のアービトラージ(裁定取引)とは?
仮想通貨取引におけるアービトラージ(裁定取引)とは、同一の仮想通貨を取り扱う仮想通貨取引所の間で生じた価格差を活かして売買をおこない、利ざや(相場の価格差によって生じる利益のこと、マージンともいう)を取る取引手法のことで、「さや取り」とも呼ばれる。
仮想通貨市場は、株式市場のような公開市場ではなく、同じ通貨であっても仮想通貨取引所ごとで価格に差があるため、アービトラージが可能になっている。
なお、仮想通貨取引所の現物取引の取引形式は、仮想通貨取引所とユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」がある。
基本的にアービトラージをおこなう際は、これら2つの内でスプレッド(売値と買値の差額)が小さい「取引所」を利用することになる。
なお、「販売所」はスプレッドが大き過ぎるため、そもそもアービトラージが成立しない場合が多い。
例えば、コインチェックとGMOコインの販売所を用いて、アービトラージを試みるケースを考えてみよう。
次の画像は、記事更新時点(2024年12月6日6時時点)でのコインチェックとGMOコインの現物取引(販売所)における、ビットコインのレートを示したものだ。
購入価格を見るとGMOコインの方が安く入手できることが分かる。
ただし両者に価格差は存在するが、大きなスプレッドのせいで、より安く購入できるGMOコインでビットコインを購入したのち、それを即座にコインチェックへ送金して売却したとしても、利ざやを取ることはできない。
仮想通貨のアービトラージのメリット
さて、仮想通貨取引におけるアービトラージには、次のようなメリットがある。
- 短時間で利益を得られる
- 専門的な知識や技術を必要としない
- 価格変動による損失のリスクが小さい
短時間で利益を得られる
通常の仮想通貨取引では、ビットコインなどの仮想通貨を購入し、それが値上がりしたのちに売却することで売買差益を得られるようになっており、望む価格に値上がりするまで相応の時間を要する。
一方、利ざやを狙うアービトラージでは、値上がりを待つ必要がなく、短時間で利益を得ることが可能だ。
アービトラージの流れは以下のとおりで、売買と送金がスムーズにできれば、数分程度のわずかな時間で稼ぐことができる。
- 安く購入できる仮想通貨取引所で、対象の仮想通貨を購入する
- 購入した仮想通貨を、より高く売却できる仮想通貨取引所に送金する
- 保有している仮想通貨を売却する
専門的な知識や技術を必要としない
通常の仮想通貨取引は、チャートで値動きを分析したり、ファンダメンタルズの分析をしたりしながら取引をするのが一般的で、そうした分析をおこなうためには専門的な知識や技術が必要になる。
それに対して、アービトラージは利ざやを狙うだけなので、専門的な知識や技術を必要としない。
仮想通貨取引所での売買の仕方や、日本円・仮想通貨の入出金の方法さえわかっていれば、だれでもおこなうことができる。
価格変動による損失のリスクが小さい
先ほども述べたように、アービトラージは、仮想通貨を購入⇒別の仮想通貨取引所に送金⇒売却というシンプルな手順で成り立っており、スムーズにいけば数分で1回の取引が完結する。
そのため、仮想通貨を保有している時間が短く、仮想通貨の値下がりによって含み損を抱えたり、損失を被ったりするリスクが比較的小さい。
仮想通貨は24時間ずっと価格が変動しているのだが、その中でも例えば日本時間の日中など、変動幅が小さくなりやすい時間帯もある。そうした時間帯にアービトラージをおこなえば、さらに価格変動による損失リスクを下げられるだろう。
ちなみに、日本時間の日中に価格の変動幅が小さくなりやすいのは、時差があることでヨーロッパやアメリカなどの投資家が市場にあまり参加していないためだ。
仮想通貨のアービトラージのデメリット
一方で、仮想通貨取引におけるアービトラージには、次のようなデメリットも存在する。
- ある程度まとまった資金がなければ儲からない
- 複数の仮想通貨取引所で口座を開設しなければならない
- 日本円と仮想通貨の入出金の手間がかかる
ある程度まとまった資金がなければ儲からない
仮想通貨取引所ごとの取引価格(取引所形式の現物取引の取引価格)は、ビットコイン関連の情報サイトである「Bitcoin日本語情報サイト」や、仮想通貨関連のニュースサイトである「Coin Choice」などで、まとめて確認することができる。
ここで、本記事更新時点(2024年12月6日)でのビットコインの取引価格を見てみよう。
Coin Choiceでは、チェックした時点でのアービトラージに最適な仮想通貨取引所と、得られる利ざやの最大値も教えてくれるのだが、記事執筆時点での利ざやの最大値*は1BTCの売買で800,249円となっている。*売買時の取引手数料と、ビットコイン送金時の手数料を除外した概算
このようにアービトラージは、損失のリスクが小さい一方で、リターンも小さいため、大きく稼ごうと思うと、ある程度まとまった資金を用意したり、何度も取引を繰り返したりする必要がある。
複数の仮想通貨取引所で口座を開設しなければならない
通常の仮想通貨取引は、自分の投資方針に合った仮想通貨取引所の口座を1つ持っておくだけで成立する。
それに対してアービトラージは、取引所のサービスを提供している仮想通貨取引所の口座を、最低2つは持っていなければならない。
また、利ざやの最大化を狙うのであれば、数ある仮想通貨取引所の中でもっとも安く購入できるところと、もっとも高く購入できるところを状況に応じて選出できるように、できるだけ多くの仮想通貨取引所で口座を開設しておく必要があるだろう。
基本的に仮想通貨取引所は、口座開設時の手数料や口座の維持コストがかからないので、複数の仮想通貨取引所で口座を保有してもコスト面での心配はいらない。
ただし、各口座の資金状況を把握したり、パスワードを適切に管理したりと、利用する口座が増えるほど管理の手間は増えていく。
日本円と仮想通貨の入出金の手間がかかる
先ほどアービトラージの流れを紹介したが、それはあくまでアービトラージを1回だけおこなった場合のものだ。何度も繰り返しおこなう場合は、次のような手順を踏むことになるだろう。
- 安く購入できる仮想通貨取引所に日本円を入金する
- 仮想通貨を購入する
- 購入した仮想通貨を、より高く売却できる仮想通貨取引所に送金する
- 保有している仮想通貨を売却する
- 売却して得られた日本円を出金する
- 再び安く購入できる仮想通貨取引所を探して、そこに日本円を入金する
このように、アービトラージを繰り返す場合は、仮想通貨だけでなく日本円も繰り返し入出金する必要があり、利用する仮想通貨取引所によっては、仮想通貨と日本円の入出金の際にそれぞれ手数料を徴収される。
前述のとおり、アービトラージは利回りが小さく、投資資金が少ない場合、ひいては得られる利ざやが少ない場合は、各種手数料の影響が大きくなる。
そのため、アービトラージを継続しておこなうなら、各種手数料を考慮しても利益が見込めるのか、事前によく試算をしておく必要があるだろう。
アービトラージにおすすめの仮想通貨取引所
ここで、数ある仮想通貨取引所の中から、アービトラージに適した仮想通貨取引所を4社、紹介しておこう。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC |
取引手数料 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):無料 |
仮想通貨の出金手数料 | 通貨ごとで異なる |
日本円の入金手数料 | 銀行振込:無料(銀行での振込手数料は自己負担) コンビニ入金:入金額に応じて、770円または1,018円 クイック入金:入金額に応じて、770円~入金金額×0.11%+495 円 |
日本円の出金手数料 | 407円 |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、大手金融グループであるマネックスグループに属している仮想通貨取引所で、現物取引に特化している。
現物取引(取引所)の取り扱い通貨と、それぞれの通貨の取引手数料は以下のとおりだ。
- ビットコイン:無料
- リスク:無料
- モナコイン:無料
- フィナンシェトークン:無料
- ダイ:無料
- ラップドビットコイン:無料
- イーサリアムクラシック:Maker0.05%、Taker0.1%
- パレットトークン:Maker0.05%、Taker0.1%
注目なのは、豊富な通貨を、いずれも手数料無料で取引することができること。アービトラージでの利用に適していると言えるだろう。
bitbank
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱い銘柄数 | 40種類 |
最小取引数量 (BTCの場合) |
現物取引(販売所):0.0001 BTC 現物取引(取引所):0.0001 BTC |
取引手数料 (BTCの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.02%、Taker 0.12% |
仮想通貨の送金手数料 (BTCの場合) |
0.0006 BTC |
その他のサービス | 貸して増やす(レンディングサービス) |
公式サイト | bitbank公式サイト |
関連記事 | bitbankの評判・口コミ |
bitbankは、豊富な銘柄を扱う仮想通貨取引所である。
販売所形式だけではなく取引所でもビットコインを含む40銘柄の取引が可能だ。
また、ほとんどの銘柄を取引所から売買できるため、取引コストを抑えられる点が魅力となっている。
取引所の売買は販売所に比べて取引コストが安いため、アービトラージ向きの取引所であると言えるだろう。
なお、他の取引所に比べて送金手数料が高めである点は注意してほしい。
セキュリティ面に力を入れていることも、bitbankの重要な特徴の1つであり、2018年には第三者機関からセキュリティ性能での日本一*の評価を与えられたこともある。*2018年10月3日 ICORating調べ
SBI VCトレード
名称 | SBI VCトレード |
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所) |
取り扱う仮想通貨 | 24種類 BTC、ETH、XRP、LTC、 BCH、DOT、LINK、ADA、 DOGE、XLM、XTZ、SOL、 AVAX、MATIC、FLR、OAS、 XDC、SHIB、DAI、ATOM APT、HBAR、ZPG、NEAR |
最小取引数量 (ビットコインの場合) |
販売所:0.00000001BTC 取引所:0.00000001BTC レバレッジ取引:0.00000001BTC |
取引手数料 (ビットコインの場合) |
販売所:無料※スプレッドあり 取引所:Maker -0.01%、Taker 0.05% レバレッジ取引:建玉金額×0.04%/日 |
日本円の入金手数料 | 無料 |
日本円の出金手数料 | 無料 |
仮想通貨の入金手数料 | 無料 |
仮想通貨の出金手数料 | 無料 |
公式サイト | SBI VCトレード公式サイト |
関連記事 | SBI VCトレードの評判・口コミ |
SBI VCトレードはSBIグループのSBI VCトレード株式会社が運営する国内大手の仮想通貨取引所だ。
ビットコインを始めとしたメジャー通貨だけでなく、国内では珍しいマイナーな通貨も豊富に扱っている。
また、多くの関連サービスが提供されている点も特徴だ。
レバレッジ取引やレンディング(貸暗号資産)、仮想通貨の積み立てと、短期・長期の両方で利用しやすいサービスが多く、取引の選択肢を広げられる。
取引所でも豊富な通貨を扱っているため、アービトラージを行う際にコストを抑えて取引できる。
また、仮想通貨の出金手数料も無料となっているため、アービトラージの際に送金する取引所としても最適だ。
ぜひこの機会にSBI VCトレード公式サイトをチェックしてみてほしい。
GMOコイン
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 26種類 |
取引手数料 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.01%、Taker 0.05% レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所):無料 |
仮想通貨の出金手数料 | 無料 |
日本円の入金手数料 | 即時入金:無料 振込入金:無料(銀行手数料は自己負担) |
日本円の出金手数料 | 無料 |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネットグループ傘下の仮想通貨取引所だ。
現物取引(販売所)の取り扱い通貨は、ビットコインやイーサリアムなどをはじめとして、26種類がラインナップされている。
取引手数料については、メイカー(取引板にない価格で注文を出す人のこと)になると、マーケットに流動性を提供した対価として、手数料を支払うのではなく、逆に”約定金額×メイカー手数料率”の金額を受け取れる仕組みになっている。
さらに、GMOコインでは、日本円の入金手数料*や出金手数料がかからず、仮想通貨の出金手数料も無料であるため、アービトラージにはうってつけだ。*即時入金を利用した場合
bitFlyer
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 33種類 |
取引手数料 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):約定数量×0.01~0.15% レバレッジ取引(取引所):無料 |
仮想通貨の送金手数料 | 通貨ごとで異なる |
日本円の入金手数料 | 住信SBIネット銀行からクイック入金:無料 住信SBIネット銀行以外からクイック入金:330 円(税込)/件 |
日本円の出金手数料 | 三井住友銀行への出金:出金額に応じて、220円または440円(税込) 三井住友銀行以外への出金:出金額に応じて、550円または770円(税込) |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判・口コミ |
bitFlyerは、国内で指折りの人気を誇る仮想通貨取引所で、ビットコインの取引高では6年連続で日本一*を獲得している。*Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
現物取引(取引所)では、ビットコイン・イーサリアム・リップル・ステラルーメン・モナコインなどの仮想通貨を取引することができる。
また、現物取引(取引所)の取引手数料は、過去30日の取引量に応じて0.01~0.15%の間で変動する仕様になっており、日々の取引量が多いほど低コストで取引することが可能だ。
さらに、現物取引(取引所)で取り扱われている銘柄の出金手数料は以下のとおりで、イーサリアム以外を出金する場合は、手数料がかからない。
- ビットコイン:0.0004 BTC(送金システムのbitWireを利用した場合は手数料無料)
- イーサリアム:0.005 ETH
- リップル:無料
- ステラルーメン:無料
- モナコイン:無料
仮想通貨のアービトラージのやり方
続いて、アービトラージの具体的なやり方を紹介していこう。
ここでは、先ほど取り上げたコインチェックを例にして、コインチェックでビットコインを購入⇒他社でビットコインを売却”という流れで紹介していく。
- 複数の仮想通貨取引所で口座を開設する
- コインチェックの口座に資金を入金する
- コインチェックでビットコインを購入する
- 仮想通貨取引所ごとの取引価格をチェックする
- コインチェックから他社の口座にビットコインを送金する
- 送金先の仮想通貨取引所で売却する
複数の仮想通貨取引所で口座を開設する
まずは、コインチェックを含む複数の仮想通貨取引所で、口座開設を申し込もう。
先ほども述べたとおり、国内の仮想通貨取引所はいずれも無料で口座を開設することができ、維持コストもかからない。アービトラージでの利益の最大化を狙うなら、できるだけ多くの仮想通貨取引所(取引所形式の現物取引のサービスがある仮想通貨取引所)で口座をつくっておいた方がよいだろう。
ちなみに、コインチェックの口座開設の流れについては、以下の記事で画像を交えながら詳しく解説しているので、そちらも参考にしてみてほしい。
コインチェックの口座に資金を入金する
口座開設が完了したら、次はコインチェックの口座にビットコインの購入資金を入金しよう。
口座開設が完了したら、次はその口座にビットコインの購入資金を入金しよう。
Coincheckの場合、入金方法は銀行窓口やATMなどから振り込む振込入金と、インターネットバンキングを用いたクイック入金のコンビニ入金の3種類から選択可能だ。
アービトラージは利回りが小さいため、コストを抑えることも非常に重要で、コインチェックではクイック入金を利用すると、入金時に手数料が一切かからない。
コインチェックでビットコインを購入する
口座に資金を入金したら、続いてはその資金を使って、ビットコインを購入しよう。
コインチェック基本の取引形式は販売所となっているが、アービトラージをおこなう場合は、取引所を利用する良い。
仮想通貨取引所ごとの取引価格をチェックする
コインチェックでビットコインを購入するのとほぼ同時に、各仮想通貨取引所でのビットコインの売却価格をチェックして、より高い価格で売却できるところを選出しておこう。
先ほど紹介したように、「Bitcoin日本語情報サイト」や「Coin Choice」などの情報がまとめられているサイトを活用すれば、わざわざ各仮想通貨取引所で確認しなくても、売却に最適なところを手軽に見つけることができる。
コインチェックから他社のウォレットにビットコインを送金する
売却に用いる仮想通貨取引所を決めたら、次はコインチェックからその仮想通貨取引所のウォレットアドレス宛に、ビットコインを送金しよう。
コインチェックでは、仮想通貨の送金で一定の手数料がかかる点には注意しておくべきだ。
銘柄 | 送金手数料 |
---|---|
BTC | 0.0005 BTC |
ETH | 0.005 ETH |
ETC | 0.01 ETC |
LSK | 0.1 LSK |
XRP | 0.15 XRP |
XEM | 0.5 XEM |
LTC | 0.001 LTC |
BCH | 0.001 BCH |
MONA | 0.001 MONA |
XLM | 0.01 XLM |
QTUM | 0.01 QTUM |
BAT | 279.0 BAT |
IOST | 1.0 IOST |
ENJ | 216.0 ENJ |
PLT | 1318.0 PLT |
SAND | 77.0 SAND |
XYM | 1.0 XYM |
DOT | 0.1 DOT |
FLR | 0.1 FLR |
FNCT | 17994.0 FNCT |
CHZ | 473.0 CHZ |
LINK | 3.0 LINK |
DAI | 50.0 DAI |
MKR | 0.018 MKR |
MATIC | 0.1 MATIC |
APE | 39.0 APE |
AXS | 5.0 AXS |
IMX | 33.0 IMX |
WBTC | 0.000918 WBTC |
SHIB | 2857220.0 SHIB |
AVAX | 0.1 AVAX |
BRIL | 1.5 BRIL |
BC | 13.0 BC |
※コインチェックユーザー間の送金手数料は無料。
送金先の仮想通貨取引所でビットコインを売却する
あとは、送金先の仮想通貨取引所でビットコインを売却するだけだ。
なお、送金などの手続きをおこなっている間に、価格変動で利ざやがなくなることもあるので、売却の際には狙いどおりの価格差が維持されていることを必ず確認しよう。
以上、コインチェックを例にして、アービトラージの具体的なやり方を紹介した。
アービトラージにチャレンジする際は、ぜひコインチェックも、利用する仮想通貨取引所の1つに加えてみてはいかがだろうか。
仮想通貨のアービトラージの注意点
最後に、仮想通貨取引でアービトラージをおこなう際の注意点を3つ、紹介しておく。
- 自身の許容範囲内で、できるだけ大きな資金を用意すること
- 日本円と仮想通貨の入出金手数料を抑えること
- 確定申告と納税に向けて、利益の計算を適切におこなうこと
自身の許容範囲内で、できるだけ大きな資金を用意すること
アービトラージのデメリットでも挙げたが、利ざやを狙うアービトラージはリスクが小さい一方で、決して利回りがよいとは言えない。
そのため、投資資金が少ないと、労力に対するリターンが少なく、他の副業などに勤しんだ方がよほど効率よく稼げるというケースも起こり得る。
なくなると生活に困るような資金をつぎ込むのはもちろん厳禁だが、アービトラージで継続的に稼いでいきたいのであれば、自身の許容範囲内で、できるだけ大きな資金を用意するようにした方がよいだろう。
日本円と仮想通貨の入出金手数料を抑えること
何度も繰り返しているように、アービトラージは利回りが小さいため、各種手数料の影響を無視できない。
アービトラージは基本的に取引所のサービスを利用しないと成立せず、取引所の取引手数料については、どの仮想通貨取引所も割安であるため、さほど意識しなくてもよいかもしれない。
一方で、日本円と仮想通貨の入出金手数料には注意が必要であり、それらの手数料をできるだけ安く抑えられる仮想通貨取引所を利用した方がよいだろう。
確定申告と納税に向けて、利益の計算を適切におこなうこと
仮想通貨取引による利益は税法上で雑所得にあたり、年間の利益が一定額を超えると、確定申告と納税をおこなわなければならない。
アービトラージで利益を得ている場合は、複数の仮想通貨取引所で取引をおこなっているために、確定申告時の利益の計算が複雑になりやすい。
特に、アービトラージでは、日本円と仮想通貨の入出金を繰り返しおこなうことになると思われるが、入出金の手数料は経費として差し引くことができるので、確定申告の際に困ることのないように、そうした手数料の金額の整理も怠らないようにしよう。
仮想通貨のアービトラージのまとめ
今回は、仮想通貨取引でのアービトラージについて、そのメリット・デメリットや実践方法などを紹介した。
- アービトラージとは、同一商品の価格差を利用して利ざやを狙う取引手法のこと
- アービトラージは、価格変動による損失のリスクが小さい
- 専門的な知識や技術が不要で、初心者でも稼ぐことができる
- リスクが小さい一方で利回りも小さく、まとまった元手がないと大きく稼ぐのは難しい
仮想通貨取引におけるアービトラージは、仮想通貨取引所の間で生じる価格差を利用して、利ざやを狙う取引手法であり、専門的な知識や技術がなくても稼ぐことができる。
仮想通貨の保有時間が短く、価格変動の影響をあまり受けないため、損失のリスクも小さい。
利回りが小さいというデメリットもあるが、リスクを抑えつつコンスタントに稼ぎたいという方は、アービトラージにチャレンジしてみてはいかがだろうか。
アービトラージをおこなう際には、複数の仮想通貨取引所を利用する必要があるが、数ある仮想通貨取引所の中でもコインチェックのような取引所形式の売買ができる会社を使うことで取引コストを安く抑えられるため、アービトラージでの利用にぴったりだ。
興味がある方は、コインチェック公式サイトにアクセスして、サービス詳細をチェックしてみてほしい。