2022年現在、日本国内には約30社もの仮想通貨取引所が存在している。
そのため、どの仮想通貨取引所を使ったら良いか、悩んでいる方も多いのではないだろうか。
そこで今回は、そうした悩みを抱えている方に向けて、特に人気が高いCoincheck(コインチェック)とbitFlyer(ビットフライヤー)に焦点を絞って、両社の特徴やメリット・デメリットを解説していく。
- CoincheckとbitFlyerの基本情報と特徴
- 2社の手数料体系の違い
- 2社それぞれのメリット・デメリット
- 2社はそれぞれ、どのような人に適しているか
CoincheckとbitFlyerには、お互いに異なるいくつかの魅力がある。
その魅力の中に自身の理想に合うものがあれば、ぜひこの機会を活用してCoincheckもしくはbitFlyerのサイトへアクセスしてみてほしい。
コインチェックとビットフライヤーは、どっちがおすすめ?
CoincheckとbitFlyerは、国内のビットコイン取引高で一二を争う人気の仮想通貨取引所だが、それぞれサービスの内容や特徴は異なるため、どちらが優れているのかは一概には言えない。
CoincheckとbitFlyerに限らず、仮想通貨取引所を選ぶ際は各社の特徴やメリット・デメリットをよく把握した上で、自分に合ったものを選ぶことが重要だ。
そこでまずは、CoincheckとbitFlyerの特徴を押さえておこう。
コインチェック(Coincheck)の特徴
名称 | Coincheck(コインチェック) |
運営会社 | コインチェック株式会社 |
設立 | 2012年8月 |
提供する取引形式 | 現物取引(販売所・取引所) |
取扱銘柄数 | 30種類 |
最小取引数量 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):0.005BTC以上かつ500円(相当額)以上 |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版)(一時停止中) OTC取引サービス(一時停止中) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判 |
- 販売所形式と取引所形式の2つの形態で現物取引ができる
- 販売所の取り扱い銘柄は28種類、取引所の取り扱い銘柄は15種類
- どの銘柄も500円相当から取引できる
- アプリの評価が高く、ダウンロード数は国内No.1(※対象:国内の暗号資産取引アプリ、データ協力:AppTweak)
- マネックスグループの傘下で、資金力やセキュリティ面の信頼性が高い
- 自動積立やレンディングなど、仮想通貨取引以外のサービスが充実している
- Coincheck NFTで、NFTの売買ができる
まず、提供する取引の種類については、Coincheckではレバレッジ取引はできないものの、現物取引では販売所と取引所の2つのサービスを提供している。
販売所と取引所の基本的な違いは以下のとおりだ。
販売所 | 取引所 | |
---|---|---|
概要 | 仮想通貨取引所とユーザーの間で取引する | 仮想通貨取引所のユーザー同士で取引する |
メリット | 仕組みがシンプルで、約定力も高い | 販売所よりも取引コストを抑えられる |
デメリット | 取引コスト(スプレッド)が割高である | 必ずしも注文が成立するとは限らない |
ただし、Coincheckの取り扱い銘柄数は、販売所が28種類なのに対して取引所は15種類と、大きな差がある点には注意したい。
そのほか、運営元のコインチェック株式会社は、ネット証券大手のマネックスグループに属しているので、資金力やセキュリティ技術については申し分ないと言える。
仮想通貨取引以外のサービスが豊富に揃っていることも大きな特徴であり、その中にはNFTマーケットプレイスの「Coincheck NFT」もある。
ビットフライヤー(bitFlyer)の特徴
名称 | bitFlyer(ビットフライヤー) |
運営会社 | 株式会社bitFlyer |
サービス開始 | 2014年1月 |
提供する取引形式 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(取引所) |
取扱銘柄数 | 21種類(2023年4月時点) |
最小取引数量 (ビットコインの場合) |
現物取引(販売所):0.00000001BTC 現物取引(取引所):0.001BTC レバレッジ取引(取引所):0.01 BTC |
レバレッジ取引の最大倍率 | 2倍 |
その他のサービス | ステーキングリワードサービス(一時停止中) かんたん積立 ビットコインをもらう bitFlyerクレカ ビットコイン寄付 友達招待プログラム Tポイント交換サービス bitWire(β) |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判 |
- 販売所形式と取引所形式の現物取引、ビットコインのレバレッジ取引ができる
- 販売所の取り扱い銘柄は21種類
- すべての取り扱い銘柄を1円から取引できる
- ビットコインの取引高が6年連続で国内No.1(Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016年-2021 年の年間出来高(差金決済/先物取引を含む))
- セキュリティ性能が高く、業界最長の7年以上ハッキングゼロ
- bitFlyerクレカやTポイント交換サービスといった、ユニークなサービスがある
bitFlyerは、販売所と取引所の両方で現物取引を提供していて、取り扱いはビットコインだけだがレバレッジ取引も利用することができる。
現物取引の取り扱い銘柄は販売所が21種類であり、Coincheckと同様、取引所よりも販売所の方が種類が多くなっている。
セキュリティ面については次世代的なセキュリティ技術によって、業界最長の7年以上、ハッキングゼロを実現している。
また、仮想通貨取引以外のサービスとして、自動積立やステーキングサービスといったオーソドックスなものだけでなく、ビットコインがキャッシュバックされるクレジットカードのサービス(bitFlyerクレカ)や、手持ちのTポイントをビットコインに交換できるサービスなど、ユニークなものもある。
まだbitFlyerの口座をお持ちでないという方は、ぜひこの機会にbitFlyerの公式サイトをチェックしてみてほしい。
CoincheckとbitFlyerの手数料比較
仮想通貨取引所を選ぶ上で、手数料は重要な要素の1つだ。
そこで、CoincheckとbitFlyerの各種手数料をそれぞれ比較した。
手数料の種類 | Coincheck | bitFlyer |
---|---|---|
口座開設手数料 | 無料 | 無料 |
口座維持手数料 | 無料 | 無料 |
販売所の取引手数料 | 無料 (スプレッドあり) |
無料 (スプレッドあり) |
取引所の取引手数料 | 無料 | 約定数量×0.01~0.2% (銘柄ごとで異なる) |
レバレッジ取引の 取引手数料 |
レバレッジ取引の提供なし | 無料 |
日本円の入金手数料 | 銀行振込: 振込手数料を自己負担 コンビニ入金: 入金額に応じて770円または1,018円 クイック入金: 入金額に応じて770円~ |
クイック入金(住信SBIネット銀行): 無料 クイック入金(住信SBIネット銀行以外): 330円 |
日本円の出金手数料 | 407円 | 出金(三井住友銀行): 出金額に応じて220円または440円 出金(三井住友銀行以外): 出金額に応じて550円または770円 |
仮想通貨の入金手数料 | 無料 | 無料 |
仮想通貨の出金手数料 | 銘柄ごとで異なる BTC:0.0005~0.016BTC ETH:0.05~0.16ETH XRP:0.15XRP 他 |
銘柄ごとで異なる BTC:0.0004BTC※ ETH:0.005ETH XRP:無料 他 ※bitWire(β)では無料 |
まず、口座開設手数料や口座の維持コストは、どちらも無料になっている。
次に現物取引の取引手数料だが、販売所の手数料体系には差がないものの、取引所では無料のCoincheckに軍配が上がる。
一方、日本円の入出金手数料を比較すると、どちらも条件次第で金額は変わるが、最安値で見るとbitFlyerの方に優位性がある。
最後に仮想通貨の出金手数料を比較した場合、全体的にbitFlyerの方が割安で、さらにbitFlyerならビットコインの送金サービス「bitWire(β)」を使うことで、ビットコインの出金手数料がかからないというメリットがある。
まだbitFlyerの口座をお持ちでないという方は、ぜひこの機会にbitFlyerの公式サイトをチェックしてみてほしい。
CoincheckとbitFlyerのメリットを比較
ここまで紹介してきた両社の特徴や手数料体系踏まえ、CoincheckとbitFlyerのメリットを整理していこう。
Coincheckの主なメリット
- 現物取引(取引所)の取引手数料が無料
- 利用できるサービスが幅広い
- NFTの売買ができる
bitFlyerの主なメリット
- 1円から取引できて、細かな取引数量の調整も可能
- 生活に身近なサービスが揃っている
- bitWire(β)を使えば、ビットコインの送金手数料がかからない
先ほども述べたように、Coincheckは取引所の現物取引を手数料無料で利用できる。
日本国内で取引所の取引手数料がかからないところは限られているため、他の仮想通貨取引所と比較しても魅力的と言えるだろう。
また、自動積立やレンディング、IEOといった仮想通貨取引以外のサービスが充実している点も、大きなメリットだ。
仮想通貨の取引で売買差益を狙うだけでなく、こうしたサービスも有効に活用することで、より効率よく資産を運用することが可能になる。
他にも、NFTマーケットプレイスのCoincheck NFTでNFTを売買することができるので、NFTでも売買差益を狙える可能性が十分にある。
一方のbitFlyerには、すべての取り扱い銘柄を1円から取引できるというメリットがある。
また、仮想通貨取引以外のサービスも数多く提供しており、特に生活に身近なサービスを多く取り扱うことで他の仮想通貨取引所との差別化が図られている。
さらに、bitFlyerではbitWire(β)を使うことで、もっともメジャーな仮想通貨のビットコインを、手数料無料で送金することができる。
このように、CoincheckとbitFlyerには、それぞれ異なったメリットがある。
CoincheckとbitFlyerのデメリット比較
一方、CoincheckとbitFlyerには、それぞれ次のようなデメリットもある。
Coincheckの主なデメリット
- レバレッジ取引ができない
- 現物取引(取引所)の取り扱い銘柄が少ない
- 仮想通貨の出金時に手数料がかかる
bitFlyerの主なデメリット
- レバレッジ取引の対象銘柄がビットコインのみ
- 現物取引(取引所)の取り扱い銘柄が少ない
- アルトコインの出金に手数料がかかる
CoincheckとbitFlyerには、それぞれ特有のメリットがあったが、デメリットになると共通するものが多い。
まず、レバレッジ取引についてだが、CoincheckとbitFlyer以外の仮想通貨取引所の中にはレバレッジ取引に力を入れているところもあるが、Coincheckにはそもそもレバレッジ取引のサービスがなく、bitFlyerもレバレッジ取引の対象銘柄がビットコインのみとなっている。
また、現物取引の取引所で取り扱う銘柄も、Coincheckは15種類・bitFlyerは6種類と、どちらも少ない。取引所は販売所に比べて取引コストを抑えられるため、投資家からすると取引所で取引できる銘柄の数が豊富な方が、メリットは大きいはずだ。
さらに仮想通貨の出金手数料を見ると、Coincheckはすべての銘柄で出金手数料がかかり、bitFlyerも一部を除いて手数料を支払わなければならない。
他の仮想通貨取引所の中には、出金時のネットワーク手数料を仮想通貨取引所側が負担してくれ、ユーザー側は出金手数料を一切、支払わなくて済むところもあるため、そうしたところと比較してしまうと、CoincheckとbitFlyerは見劣りしてしまう。
コインチェック(Coincheck)がおすすめな人
最後に、ここまでの内容を踏まえ、CoincheckとbitFlyerがどのような人に適しているのかを紹介していく。
まず、Coincheckは、以下のような人に適していると言えるだろう。
- ビットコインなどの取引コストを抑えたい人
- 仮想通貨取引以外のサービスを活用したい人
- NFTを売買したい人
Coincheckの取引所の現物取引は、取り扱い銘柄が8種類と少ないことが難点だが、それでも手数料無料の魅力は大きい。
そのため、取引所が取り扱う15種類の銘柄(ビットコイン・イーサリアムクラシック・モナコイン・パレットトークンなど)を中心に取引したいと考えている方には、Coincheckは適していると言えるだろう。
また、自動積立やレンディングのサービス、NFTの売買に挑戦してみたい方も、Coincheckが適しているだろう。
ビットフライヤー(bitFlyer)がおすすめな人
次に、bitFlyerは、以下のような人に適していると言えるだろう。
- 取引数量を自由にコントロールしたい人
- まずはポイントなどをビットコインに交換して、仮想通貨の世界を体験してみたい人
- 実用のためにビットコインを購入したい人
bitFlyerには、どの銘柄にも1円から取引できるというメリットがある。
これは、初心者も仮想通貨取引に参加しやすいのはもちろん、自身の資産状況にあわせて、細かく取引数量をコントロールしたい人にも適していると言える。
また、bitFlyerのクレジットカードサービス(bitFlyerクレカ)や、Tポイントをビットコインに交換できるサービスを使えば、現物取引をしなくてもビットコイン入手できるというメリットもある。
そのため、仮想通貨に興味はあるけれど、まだ自分の資産を使って仮想通貨を購入するのには恐怖心や抵抗があるという方は、bitFlyerのこれらのサービスをきっかけに、仮想通貨の世界に飛び込んでみるとよいだろう。
さらに、bitFlyerでは取引手数料が割安な現物取引(取引所)でビットコインを購入でき、送金サービスのbitWire(β)を使えば出金手数料もかからないため、実用目的でビットコインを購入したい人にも適している。
なお、これから初めて仮想通貨口座を持つという方はぜひ「仮想通貨投資の始め方」の記事も確認しておきたい。
コインチェックとビットフライヤーに関してよくある質問
ここからは、コインチェックとbitFlyerに関してよくある質問に関して2問答えていく。
ぜひ参考にしてほしい。
- コインチェックとbitFlyer、両方の口座を開設するのはどう?
- コインチェックとbitFlyerで仮想通貨の送金はそれぞれいくらかかる?
- コインチェックとbitFlyer、両方の口座を開設するのはどう?
-
本記事で詳しく解説してきたように、コインチェックとbitFlyerはそれぞれ独自のおすすめポイントを持ち合わせており、一概にどちらがいいとは言えない。
もちろん、両方の口座を開設することで両方のメリットを享受することができる。
両社とも口座開設は無料で行うことができるので、気になる方はぜひとも検討してみてほいい。
- コインチェックとbitFlyerで仮想通貨の送金はそれぞれいくらかかる?
-
外部への送金手数料は、bitFlyerとコインチェックでそれぞれ異なる。
例えば、ビットコインの送金はコインチェックで「0.0005BTC」bitFlyerで「0.0004BTC」となってる。
ただし、bitFlyerではbitWire(β)を使えば出金手数料もかからないのでお得に仮想通貨の送金を行うことができるだろう。
まだコインチェックの口座をお持ちでないという方は、ぜひともこの機会にコインチェックの公式サイトもチェックしてみてほしい。
CoincheckとbitFlyerの比較まとめ
今回は、日本の代表的な仮想通貨取引所であるCoincheckとbitFlyerについて解説した。
CoincheckとbitFlyerは、それぞれ異なった魅力を持っている。
その中で、もし自身の目的に合致するものがあれば、この機会にCoincheckとbitFlyerのサイトでサービスの詳細をチェックしてみるとよいだろう。
また、どちらも口座開設手数料や維持コストはかからないので、せっかくなら両方に口座を開設して、使用感を確かめて比べてみるのもいいだろう。