近年、中央集権的な管理者を排して、ユーザー自らが情報などを管理していく「Web3.0」という概念や仕組みが、次世代のインターネットのあり方になるのではないかと話題を呼んでいる。
今回取り上げる「ベーシックアテンショントークン(BAT)」は、そのWeb3.0との関連が強いことから、仮想通貨の投資家を中心に注目されている。
この記事では、そんなベーシックアテンショントークン(BAT)について、主な特徴やこれまでの値動き、今後の見通しなどを解説していく。
- ベーシックアテンショントークン(BAT)は、Webブラウザ「Brave」で使用される仮想通貨
- Braveは、Web3.0時代のブラウザだと言われている
- Brave上で広告を見たユーザーは、広告閲覧の対価としてBATを獲得できる
- 動画や記事などを発信しているクリエイターへのチップとしても、BATが用いられている
ベーシックアテンショントークン(BAT)は、国内の多くの仮想通貨取引所で取り扱われているが、その中でもコインチェックがおすすめだ。
コインチェックはセキュリティ水準が高く、どの通貨も500円程度の少額から取引ができる。
口座開設はオンラインで手軽に申し込めるので、まだ口座をお持ちでない方は、ぜひこの機会にコインチェック公式サイトもチェックしてみてほしい。
ベーシックアテンショントークン(BAT)とは?
名称 | ベーシックアテンショントークン |
ティッカーシンボル・通貨単位 | BAT |
価格 | ¥39.33 |
時価総額 | ¥58,840,666,834.79 |
時価総額ランキング | 179位 |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 |
コインチェック bitFlyer GMOコイン |
ベーシックアテンショントークン(以下、BAT)は、Webブラウザの「Brave」上で使用される仮想通貨だ。
Braveのユーザーは、Brave上で広告を見ることでBATを獲得したり、クリエイターにチップとしてBATを送ったりすることができる。
基盤のブロックチェーンはイーサリアムで、BATはイーサリアムのトークン規格であるERC-20に準拠したトークンの1種となっている。
また、国内でも名の知れた仮想通貨の1つであり、コインチェックやbitFlyerなど、BATの取り扱いがある仮想通貨取引所は多い。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の特徴
Webブラウザの「Brave」、およびそこで使用できる仮想通貨「BAT」には、次のような特徴がある。
- Braveはプライバシー保護が重視されたWebブラウザである
- 広告を閲覧することでBATを得られる
- クリエイターに対してチップを送ることができる
Braveはプライバシー保護が重視されたWebブラウザである
Braveは、オンラインの状態でのプライバシー保護が重視された、次世代のWebブラウザだ。
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどの従来型のブラウザでは、アクセスしたサイトで個人の志向が収集され、ターゲットを絞った広告が繰り返し表示される仕様になっている。
一方、プライバシー保護を重視するBraveでは、利用情報を追跡されることはなく、そうした広告が自動的にブロックされる。
また、広告やトラッカーを自動的にブロックすることで、サイトの読み込みの高速化も実現している。
広告を閲覧することでBATを得られる
広告を自動ブロックするからといって、Braveには広告が一切存在しないというわけではない。
Braveには「Brave Rewards」というユニークなオプション機能があり、ユーザーはそれに参加すると、Brave上でも広告の閲覧ができる状態になる。その広告を見た対価として、仮想通貨のBATを受け取れるようになっている。
広告主はもちろん、広告を掲載してもらうためにBrave側に広告費を支払っているのだが、その内の実に70%分がBraveのユーザーにBATで支払われる。
クリエイターに対してチップを送ることができる
BATのBrave上での役割は、広告を閲覧したユーザーへの報酬として用いられるだけではない。
Braveのユーザーは、動画や記事などのコンテンツを発信しているクリエイター(Brave Rewardsの認証を受けているクリエイター)にBATをチップとして贈ることで、好きなクリエイターを支援することができる。
なお、チップは任意のタイミングで送れるだけでなく、毎月決まった金額分を自動的に送ることも可能だ。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の価格動向
ここで、BATのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去5年間の価格動向
まずは、2019年11月から本記事執筆時点(2025年1月)までの5年分の値動きを、BAT/USDチャートで振り返っていこう。
チャートを一見してわかるとおり、BATは2021年に入ってから大きく価格が高騰している。
この高騰は、BraveやBATそのものに関する要因よりも、マクロ経済の影響を強く受けたことで引き起こされたものだ。
2020年に新型コロナの感染が広まる中で、各国政府は経済活動を支えるために大規模な金融緩和政策を取るようになり、その影響で仮想通貨市場にも多額の資金が流れ込むこととなった。
ビットコインやイーサリアムなどは2020年末から高騰していたが、それらから1歩遅れる形で、BATも2021年に入ってから大きく高騰している。
ところが、上昇基調は長続きせず、2021年以降は一転して下落基調となり、本記事執筆時点もまだその只中にある。
この下落基調もやはり、マクロ経済の影響が大きい。新型コロナの感染が終息して経済が活発化したり、ウクライナ・ロシア間の戦争が勃発したりする中、世界中でインフレが進み、それを抑えるために各国が今度は金融引き締め政策を取るようになったことから、BATを含めて仮想通貨市場全体が低迷していくこととなった。
直近1カ月の価格動向
続いて、本記事執筆時点(2025年1月)から遡って、直近1カ月の価格動向もチェックしておこう。
直近価格を見ると、BATは11月頃から上昇トレンドを形成していたことがうかがえる。
2024年11月は、仮想通貨に友好的な姿勢を示すドナルド・トランプ氏が米大統領選に勝利した影響で、仮想通貨市場全体での上昇が見られた。
BATも例外ではなく、11月には0.14ドルほどであった価格も、12月4日には3.6ドルまで上昇を見せた。
2024年12月4日以降は停滞していたが、2025年1月時点では再度反発しており、現在0.2536ドルを推移している。
直近の下落が押し目として機能し、再度直近高値に挑戦できるかが重要になってくるだろう。
今後の動向から目が離せない。
BATは多くの取引所で扱っているが、中でもコインチェックがおすすめだ。
コインチェックではBAT含む31種類の通貨を扱っており、すべて500円程度の少額から取引ができる。
BATの取引に興味がある方は、ぜひこの機会にコインチェック公式サイトをチェックしてみてほしい。
ベーシックアテンショントークン(BAT)を購入できる取引所
BATを取り扱っている仮想通貨取引所は多いが、今回はその中から以下の3社をピックアップして、それぞれの基本情報や特徴などを紹介していく。
コインチェック
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 31種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、DOGE、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC |
最小取引数量 (BATの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 |
取引手数料 (BATの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckはマネックスグループ傘下の仮想通貨取引所で、BATをはじめとして31種類の仮想通貨を取り扱っている。
レバレッジ取引のサービスはなく、現物取引に特化しており、取引の形式は「取引所」と「販売所」の2種類がある。
これら2種類のうち、取引所を利用してビットコインを取引する場合は、取引手数料がかからないようになっているため、ビットコインをメインの取引対象とするのであれば、Coincheckがうってつけだ。
また、Coincheckはシンプルで扱いやすい取引アプリが人気で、2019年から2023年にかけて、ダウンロード数No.1を獲得している。※対象:国内の暗号資産取引アプリ、データ協力:AppTweak
ダウンロードは無料でできるので、興味があるなら口座を開設する前に、口座開設の検討材料の1つとして取引アプリに触れてみてはいかがだろうか。
bitFlyer
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 33種類 |
最小取引数量 (BATの場合) |
現物取引(販売所):0.00000001 BAT 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (BATの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):取り扱いなし レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 (BATの場合) |
無料 |
その他のサービス | ステーキングリワードサービス(一時停止中) かんたん積立 ビットコインをもらう bitFlyerクレカ ビットコイン寄付 友達招待プログラム Tポイント交換サービス bitWire(β) |
公式サイト | bitFlyer公式サイト |
関連記事 | bitFlyerの評判・口コミ |
bitFlyerは国内屈指の人気を誇る仮想通貨取引所で、ビットコインの取引高では6年連続で日本一*を獲得している。*Bitcoin 日本語情報サイト調べ。国内暗号資産交換業者における 2016 年 〜 2021 年の年間出来高(差金決済 /先物取引を含む)
人気を集める要因としては、1円から投資にチャレンジできる点が大きい。
bitFlyerでは33種類の仮想通貨が用意されているが、そのすべてに対して1円から投資することができるので、初心者から支持されるのはもちろんのこと、細かく数量のコントロールができるので、上級者からの支持も厚い。
そして、bitFlyerがBraveと提携していることも特徴のひとつだ。ユーザーはBraveとbitFlyerのアカウントを連携させることで、Brave上で手に入れたBATをbitFlyerアカウントで受け取ることが可能だ。
GMOコイン
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 27種類 BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、 XEM、XLM、BAT、OMG、XTZ、 QTUM、ENJ、DOT、ATOM、XYM、 MONA、ADA、MKR、DAI、LINK、 FCR、DOGE、SOL、CHZ、ASTR、 FIL、SAND、NAC |
最小取引数量 (BATの場合) |
現物取引(販売所):0.00000001 BAT 現物取引(取引所):1 BAT レバレッジ取引(販売所):100 BAT レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (BATの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.03%、Taker 0.09% レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | つみたて暗号資産 貸暗号資産 ステーキング IEO API |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネットグループ傘下の仮想通貨取引所であり、グループで培われたノウハウを活かして快適な取引環境を提供している。
ユーザーの評価も上々で、オリコン顧客満足度調査で2年連続No.1*を獲得するほどだ。*2021年・2022年 オリコン顧客満足度® 調査 暗号資産取引所 現物取引 第1位
取り扱う仮想通貨は国内最多クラスの27種類で、取引の方法は現物取引とレバレッジ取引の2種類がある。
関連サービスも充実しており、自動積み立てやレンディングサービス、IEOやステーキングなど、多くの投資家が求めるサービスはひととおり揃っている。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の買い方・投資方法
それではここで、先ほど取り上げたCoincheckを参考にしてBATの購入方法を紹介しておく。
- 仮想通貨取引所(Coincheck)で口座を開設する
- 購入資金を入金する
- BATの値動きを確認する
- 数量を決めて購入する
仮想通貨取引所(Coincheck)で口座を開設する
まずはCoincheck公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
Coincheckでの口座開設手順は以下のとおりで、本人確認手続きは、スマホで自身の顔と本人確認書類を撮影アップロード形式で行える。
- メールアドレスを登録する
- 各種重要事項を確認する
- 電話番号認証をおこなう
- 個人情報を入力する
- 本人確認書類を提出する
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にBATの購入資金を入金しよう。
Coincheckの場合、入金方法は銀行窓口やATMなどから振り込む振込入金と、インターネットバンキングを用いたクイック入金のコンビニ入金の3種類から選択可能だ。
BATの値動きを確認する
口座への入金が完了すると、いつでも取引を始めることができる。
しかしBATへの投資は、価格変動による損失リスクを伴うため、準備が整っても闇雲に手を出すのではなく、まずは落ち着いて値動きを分析して、自身にとってより有利な取引のタイミングを探ることをすすめる。
Coincheckの取引ツールなら、豊富な描画ツールやテクニカル分析指標を使って、細かな値動きの分析が可能だ。
数量を決めて購入する
値動きを確認して、取引のチャンスを見定めたら、いよいよBATを購入してみよう。
成行注文を利用する場合は、基本的には購入する数量を指定して、注文を出すだけでよい。
また成行注文以外に、指値注文や逆指値注文などの注文方法も揃っているので、それらを駆使してより有利な価格での購入を狙ってみるのもよいだろう。
以上、Coincheckを使ってBATを購入する方法を紹介した。
Coincheckなら、オンラインで口座を開設することができ、高性能な取引ツールを使って、BATの取引を楽しめる。
興味がある方は、ぜひこの機会にCoincheck公式サイトにアクセスしてサービスの詳細を確かめてみよう。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の今後の見通し・将来性
最後に、BATの将来性について考察してみよう。
- ユーザー数が着実に増えてきている
- 業界でのシェア率をどこまで伸ばせるのか不透明
- Web3.0への移行が進むかどうかも普及の鍵である
ユーザー数が着実に増えてきている
2019年11月に誕生したBraveの月間アクティブユーザー数は、1周年となる2020年11月に2,000万人を超え、さらに2021年12月には5,000万人を突破して、着実に増え続けている。
800万人以上のユーザーがBrave Rewardsに参加して、BATを獲得している。
今後も着実にユーザーが増えていけば、BATの需要が高まり、さらに投資家からの注目度も上がって、それらの要素がBATの価格へと反映されていくかもしれない。
業界でのシェア率をどこまで伸ばせるのか不透明
Braveはそれ単体で見ると、着実にユーザー数が増加してきている一方、Webブラウザの業界全体を見渡してみると、まだまだ厳しい立場に置かれている。
次の数値は、Webブラウザの市場シェア率を示したものだ。業界トップのGoogle Chromeは65%を超える圧倒的なシェア率を誇る。
Braveのシェア率はどうかというと、まだここに名前すら登場してこないレベルだ。
もしもBATに投資するなら、相対的な基準である業界シェア率をBraveが今後どれだけ伸ばしていけるのか、その変遷にもぜひ注目してみてほしい。
Web3.0への移行が進むかどうかも普及の鍵である
「Web3.0」とは、ブロックチェーン技術によって中央集権的な管理を排した、分散型(非中央集権型)のインターネットのことを指す。
近年、Web3.0は高い注目を集める一方で、まだまだ普及する段階にはなく、その仕組みに懐疑的な声を上げる有識者も多い。
自身の利用情報を中央集権的な管理者に委ねずに、自分で広告をコントロールできるBraveも、まさにWeb3.0を体現するプロダクトの1つだ。今後Web3.0が広く受け入れられるかどうかも、Brave普及の重要なキーポイントだと言えるだろう。
ベーシックアテンショントークン(BAT)の予想まとめ
今回はベーシックアテンショントークン(BAT)について、その特徴や今後の見通しなどを解説した。
- ベーシックアテンショントークン(BAT)は、Webブラウザの「Brave」上で使用されている仮想通貨
- Braveは、広告を自動ブロックしてくれるプライバシー重視のWebブラウザ
- Brave Rewardsへの参加を選択することで、広告が表示されるようになる
- 広告を閲覧したユーザーは、その対価としてBATを受け取ることができる
- BATは、Braveに認証されたクリエイターへのチップとしても用いられている
WebブラウザのBraveは、まだまだ業界でのシェア率は低いものの、着実にユーザー数を増やしてきている。
また、Web3.0の普及度合いによっては、これからより注目を浴びていくことも十分に考えられるだろう。
その将来性に期待するなら、2021年末から大幅な値下がりをして、割安な水準となっている今の内に、BATに投資してみるのも面白いのではないだろうか。
なお、コインチェックなら31種類もの豊富な通貨を扱っており、BATも少額の500円程度から取引可能だ。
BATに興味がある方は合わせて、コインチェックのこともチェックしておくとよいだろう。