今回取り上げるOMG(オーエムジー)は、イーサリアムを基盤にして開発されたブロックチェーン「OMG Network」の基軸通貨であり、知名度が比較的高く、国内でも多くの仮想通貨取引所で取り扱われている。
しかしながら、OMGおよびOMG Networkは、将来性が高いとは決して言えない状況にある。
今回はOMGについて、基本的な特徴やこれまでの値動き、将来性が見込めない理由などを解説していく。
- OMGは、イーサリアムのセカンドレイヤーの1つである「OMG Network」の基軸通貨
- OMG Networkは、イーサリアムのスケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
- 2021年にOMG Networkは、新たに開発されたブロックチェーン「Boba Network」へと移行した
- OMG NetworkからBoba Networkへの移行に伴い、OMGは利用用途を失うこととなった
基盤のブロックチェーンであるOMG Networkがサービスの提供を終了しているため、もはやOMGには使い道がないのだが、仮想通貨取引所での取引はまだ可能だ。
もし、OMGの取引に興味があるなら、DMM Bitcoinへアクセスしてみるとよいだろう。
仮想通貨OMGとは?
名称 | OMG(オーエムジー) |
ティッカーシンボル・通貨単位 | OMG |
価格* | ¥146.36 |
時価総額* | ¥20,488,077,518 |
時価総額ランキング* | 398位 |
取り扱いのある主な仮想通貨取引所 |
DMM Bitcoin GMOコイン Coincheck |
OMGは、イーサリアムを基盤として開発されたブロックチェーン「OMG Network(旧OmiseGo)」の基軸通貨だ。
2021年にOMG Networkが、新たに開発されたブロックチェーン「Boba Network」にサービスを移行したため、OMGは本記事執筆時点(2024年3月)で、明確な利用用途を持たない。
OMG Networkの公式サイトを見ても、Boba Networkとその開発元であるEnya.aiへのリンクが貼ってあるだけで、OMG Networkに関する情報はほぼ削除されており、サイトの更新も2021年8月19日に終了している。
ただし、仮想通貨取引所ではまだ取り扱われており、DMM Bitcoin、GMOコインなどで取引が可能だ。
仮想通貨OMGの特徴
OMG Network、およびその基軸通貨であるOMGには、次のような特徴がある。
- スケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
- BOBA Networkにサービスが移行された
- 仮想通貨取引所で取引される以外に利用用途がない
スケーラビリティ問題の解決に取り組んでいた
OMG Networkはもともと、オンライン決済システムの普及を目指した「OmiseGo」というブロックチェーンだったのだが、2020年6月にOMG Networkへとリブランドされ、OMG財団の元で運営がなされていた。
また、OMG NetworkはイーサリアムのL2(レイヤー2)ブロックチェーンの1つであり、高速・低コストで利用できるという特徴を持っていた。
そのため、イーサリアムが抱えていたスケーラビリティ問題(需要過多により、取引の処理遅延や手数料の高騰が起こる問題)の解決策となることが期待されていた。
BOBA Networkにサービスが移行された
Boba Networkとは、OMG財団のコアデベロッパーであるEnya.aiが新たに開発した、イーサリアムのL2ブロックチェーンだ。
OMG Networkのサービスは、2021年にそのBoba Networkへと移行された。
ちなみに、OMGが未だ多くの国内取引所に上場している一方で、Boba Networkの基軸通貨であるBOBAトークンの取り扱いがある国内の仮想通貨取引所は、本記事執筆時点(2024年4月)でbitbankのみである。
仮想通貨取引所で取引される以外に利用用途がない
前述のとおり、OMG Networkは2021年に一切のサービスをBoba Networkに移行してしまっている。
Boba Networkには別途、BOBAトークンという基軸通貨があるため、OMGにはBoba Network上での役割も与えられていない。
今は投資対象として、DMM Bitcoinなどの仮想通貨取引所で取引されるのみだ。
仮想通貨OMGの価格動向
ここで、OMGのこれまでの価格動向を確認しておこう。
過去6年間の価格動向
まずは、本記事執筆時点(2024年4月)から遡って過去6年間の長期的な値動きを、OMG/USDチャートでおさらいしてみよう。
OMGは2017年末から2018年初頭にかけて、いわゆる“ビットコインバブル”で他の主要な銘柄と同じように大きく価格が高騰している。
しかし、バブルが崩壊すると一転して急落してしまい、その後は2018年の後半から2019年にかけて、目ぼしい値動きが見られなかった。
2020年に入ると、仮想通貨市場全体が活況になる中で、OMGも再び価格が高騰している。
ただ、ビットコインやイーサリアムなどが2017~2018年のビットコインバブル時につけた高値を更新していく一方、OMGにはそれほどの勢いが見られなかった。
2021年末からは下落基調となり、2022年6月以降は値動きそのものが乏しくなっている。
直近1カ月の価格動向
続いて、本記事執筆時点(2024年4月)から遡って、直近1カ月の短期的な値動きもチェックしておこう。
直近価格を見ると、OMGはあまり方向感がなかったのが、2月に入ってから値上がりしてきていることがわかる。
ただ、この高騰はチャートの表示を1カ月間に絞っていることで、それなりに変動しているように見えるのであって、表示する時間を長くすれば、まだそれほど大きな変動幅ではない。
仮想通貨OMGを購入できる取引所
OMGを取り扱っている仮想通貨取引所は多くあるが、今回はその中から以下の3社をピックアップして、それらの基本情報や特徴を紹介していく。
DMM Bitcoin
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・BitMatch注文) レバレッジ取引(販売所・BitMatch注文) |
取り扱う仮想通貨 | 38種類 BTC、ETH、XRP、LINK、MKR、 AVAX、CHZ、TRX、ZPG、LTC、 BCH、XLM、ETC、ENJ、FLR、NIDT、 SAND、ALGO、AXS、OMG、APE、 FCR、HBAR、OAS、SHIB、 BAT、MONA、MATIC、ADA*、DOT*、 IOST*、XTZ*、XEM*、QTUM*、XYM*、 SOL*、ATOM*、DOGE* *レバレッジ取引のみの取り扱い |
最小取引数量 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):1.0OMG 現物取引(BitMatch注文):100OMG レバレッジ取引(販売所):10OMG レバレッジ取引(BitMatch注文):1,000OMG |
取引手数料 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(BitMatch注文):1.0OMGあたり4円 レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(BitMatch注文):100OMGあたり350円 |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | IEO |
公式サイト | DMM Bitcoinの公式サイト |
関連記事 | DMM Bitcoinの評判・口コミ |
DMM Bitcoinは、現物取引だけでなくレバレッジ取引のサービスも提供している仮想通貨取引所で、特にレバレッジ取引では国内最多となる34種類もの仮想通貨が揃っている。
レバレッジ取引は現物取引と違い、投資資金(証拠金)を担保にして、売りから取引を始めることも可能だ。
そのため、2021年末から長期的な下落基調が続くOMGでも、レバレッジ取引で売りから仕掛ければ、上手くリターンを得られるケースもあるかもしれない。
また、DMM Bitcoinではユニークな特徴として、オリジナルの注文方法である「BitMatch注文」の提供がある。
ユーザーはBitMatch注文を活用することによって、通常の注文をした場合よりも、取引コストを安く抑えることが可能だ。
GMOコイン
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) レバレッジ取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 26種類 BTC、ETH、BCH、LTC、XRP、 XEM、XLM、BAT、OMG、XTZ、 QTUM、ENJ、DOT、ATOM、XYM、 MONA、ADA、MKR、DAI、LINK、 FCR、DOGE、SOL、CHZ、ASTR、 FIL、SAND |
最小取引数量 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):0.05OMG 現物取引(取引所):0.1OMG レバレッジ取引(販売所):10OMG レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり 現物取引(取引所):Maker -0.03%、Taker 0.09% レバレッジ取引(販売所):無料、スプレッドあり レバレッジ取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 | 無料 |
その他のサービス | つみたて暗号資産 貸暗号資産 ステーキング IEO API |
公式サイト | GMOコイン公式サイト |
関連記事 | GMOコインの評判・口コミ |
GMOコインは、東証プライム上場のGMOインターネットグループ傘下の仮想通貨取引所である。
サービスの質が総合的に高いのが特徴で、オリコンの顧客満足度調査では2年連続で満足度No.1*を獲得するほど、ユーザーからの支持も厚い。*2021年・2022年 オリコン顧客満足度® 調査 暗号資産取引所 現物取引 第1位
取り扱う仮想通貨は国内最多クラスの26種類で、現物取引だけでなくレバレッジ取引も提供している。
取引の形式は、GMOコインとユーザーの間で取引をする「販売所」と、ユーザー同士で取引できる「取引所」の2種類が揃う。
さらに、自動積み立てやレンディング、ステーキングにIEOと、多くの投資家が求めるサービスはひととおり用意されている。
Coincheck
提供する取引の種類 | 現物取引(販売所・取引所) |
取り扱う仮想通貨 | 29種類 BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、 LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、 QTUM、BAT、IOST、ENJ SAND、DOT、PLT、FNCT、CHZ、 LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、 AXS、WBTC、AVAX、SHIB |
最小取引数量 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):500円相当額 現物取引(取引所):取り扱いなし |
取引手数料 (OMGの場合) |
現物取引(販売所):無料、スプレッドあり(0.1~5.0%) 現物取引(取引所):取り扱いなし |
仮想通貨の送金手数料 (OMGの場合) |
11.0OMG |
その他のサービス | Coincheckつみたて Coincheck IEO Coincheck NFT(β版) Coincheckでんき Coincheckガス Coincheckアンケート 貸暗号資産サービス ステーキングサービス(β版) |
公式サイト | Coincheck公式サイト |
関連記事 | Coincheckの評判・口コミ |
Coincheckは、マネックス証券を中心とした金融グループである、マネックスグループに属している。
過去にはハッキング被害を受けたこともあったが、マネックスグループに買収されたことで、グループが培ってきた技術を活用できるようになり、堅牢なセキュリティ体制が構築された。
Coincheckでは29種類の仮想通貨を取り扱っており、それらに対してワンコイン(500円)から投資することができる。
取引ツールもシンプルで使いやすく、ダウンロード数No.1*を獲得するほどの人気を集めている。*対象:国内の暗号資産取引アプリ、期間:2019年〜2021年、データ協力:AppTweak
仮想通貨OMGの購入方法
それでは、先ほど取り上げたDMM Bitcoinを例にして、OMGの購入方法を確認していこう。
- DMM Bitcoinで口座を開設する
- 購入資金を入金する
- OMGの値動きを確認する
- 数量を決めて購入する
DMM Bitcoinで口座を開設する
まずはDMM Bitcoin公式サイトにアクセスして、口座開設を申し込もう。
DMM Bitcoinの口座開設手順は以下のとおりで、「スマホでスピード本人確認」で本人確認手続きをおこなえば、最短1時間で取引を始められる。
- メールアドレスの登録
- 基本情報の入力
- 本人確認(「スマホでスピード本人確認」または「本人確認書類アップロード」)
口座開設手数料や口座維持手数料はかからないので、まだ口座をお持ちでない方は、この機会にDMM Bitcoinの利用を検討してみてはいかがだろうか。
購入資金を入金する
口座開設が完了したら、次はその口座にOMGの購入資金を入金しよう。
DMM Bitcoinでの入金方法は、銀行窓口やATMから振り込む「振込入金」と、インターネットバンキングを用いた「クイック入金」の2種類が用意されている。
振込入金 | クイック入金 | |
---|---|---|
受付時間 | 24時間365日 | 24時間365日 |
手数料 | 無料 (振込手数料は自己負担) |
無料 |
最低入金額 | 制限なし | 5,000円以上 |
最高入金額 | 制限なし | 1億円未満 |
所要時間 | 順次反映 | 即時反映 |
コストをより安く抑えたい方は、DMM Bitcoin側からの手数料と金融機関での振込手数料のどちらもかからない、クイック入金を選ぶことをおすすめする。
OMGの値動きを確認する
購入資金を自身の取引用口座に入金すれば、取引を始める準備は完了だ。
しかし、準備が整ったからといって闇雲に取引をするのではなく、まずは取引ツールに搭載されたチャート機能で、OMGの値動きを確認するようにしよう。
DMM Bitcoinの取引ツールなら、PC版とスマホアプリ版のどちらも性能が高く、多彩な分析指標を使って詳細に値動きの分析ができる。
数量を決めて購入する
値動きを確認して、取引のチャンスを見極めたら、いよいよOMGを購入してみよう。
ストリーミング(成行)注文の場合は、購入する数量と許容スリッページを設定することができる。
また先ほど紹介したように、オリジナルの注文方法である「BitMatch注文」を使えば、通常の注文をおこなった場合よりも取引コストを安く抑えられる。
ストリーミング注文以外にも、指値注文や逆指値注文などの注文方法が豊富に揃っているので、それらを使ってより有利な価格での購入を狙ってみるのもよいだろう。
以上、DMM Bitcoinを例にして、OMGの購入方法を紹介した。
DMM Bitcoinなら、豊富な機能を備えた取引ツールを使えるほか、BitMatch注文で取引コストの削減も可能だ。
OMGに興味がある方は、この機会にDMM Bitcoinのこともチェックしてみるとよいだろう。
仮想通貨OMGの今後の見通し・将来性
最後に、OMGの今後について考察してみよう。
- サービスが終了しているため、将来性はほぼない
- 仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る
- Boba Networkも苦戦を強いられている
サービスが終了しているため、将来性はほぼない
繰り返し述べてきたように、OMGの基盤であるOMG Networkは、2021年にサービスを終了している。
まだ取引は可能だが、サービスに関するポジティブな話題が起こり得ないので、時を経るほどボラティリティが低下していく可能性が高いと言えるだろう。
仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る
OMG Networkそのものに話題性はもはやないが、まだ市場に上場したままである以上、仮想通貨市場全体の動きに合わせた価格変動は起こり得る。
2021年末頃から仮想通貨市場全体が停滞していたが、市場が活況になってくると、OMGも値上がりすることがあるかもしれない。
現在はビットコイン現物ETF承認の影響もあり、OMGも若干の上昇傾向にある。
ただし、その変動幅はビットコインやイーサリアムなど、他のメジャーな銘柄とは異なり大きくはない。
Boba Networkも苦戦を強いられている
余談だが、OMG Networkの移行先であるBoba Networkも現状、需要獲得のための競争で苦戦を強いられている。
イーサリアムのL2ブロックチェーンはBoba Network以外にも数多くあり、主要なL2ブロックチェーンの基軸通貨とBoba Networkの時価総額ランキングを比べてみると、以下のようになる。
- MATICトークン(Polygon):16位
- IMXトークン(ImmutableX):30位
- OPトークン(Optimism):37位
- BOBAトークン(Boba Network):457位
*2024年4月5日時点、CoinMarketCap調べ
ちなみに、OMGの時価総額ランキングは373位*で、OMG Networkからサービスが移行されたBoba NetworkのBOBAトークンは、ローンチから約2年が経過しても、それを上回ることができていない。*2024年4月5日、CoinMarketCap調べ
このことから、もともとOMG Networkを使っていたユーザーの多くは、Boba Networkではなく他のブロックチェーンに活動の場を移してしまったことも考えられる。
仮想通貨OMGの予想まとめ
今回はOMGについて、特徴や今後の見通しなどを解説した。
- OMGは、イーサリアムのL2ブロックチェーン「OMG Network」の基軸通貨
- 2021年にOMG Networkは、新たにつくられた「Boba Network」にサービスを移行した
- 現状のOMGは、仮想通貨取引所で取引のみができる状態で、具体的な利用用途はない
- 2021年11月以降、OMGは価格の下落が続いている
仮想通貨OMGの基盤であるOMG Networkは、2021年にBoba Networkへとサービスを移行してしまった。
そのため、まだ仮想通貨取引所での取り扱いはあるものの、これからOMGに投資すべきかどうかの判断は、他の銘柄以上に慎重を期した方がよいかもしれない。
なお、DMM Bitcoinなら現物取引だけでなくレバレッジ取引の提供もある。レバレッジ取引を使えば、2021年末から続くOMGの下落基調に合わせて、売りから取引をすることも可能だ。
仮想通貨取引所の口座をお持ちでない方はこの機会に、現物取引とレバレッジ取引の選択ができるDMM Bitcoinの利用を検討してみてはいかがだろうか。