エス・サイエンスとは?特徴や将来性、株価動向やビットコインとの関連性を徹底解説!

ビットコインの高騰が続く中、仮想通貨(暗号資産)を保有する上場企業が国内でも増えつつある

メタプラネットやリミックスポイントといった企業に続き、突如として話題の渦中に現れたのが、「エス・サイエンス株式会社(以下、「エス・サイエンス」)」だ。

2025年に入り、同社は最大5億円分のビットコインを購入する方針を発表した。

これにより、長らく「低位株(株価水準が相対的に低い銘柄)」として扱われていた同社の株価は急騰し、SNSを中心に一気に注目を集めたが、一方で、実際の購入はまだ行われていないことにも注意が必要だろう。

本記事では、エス・サイエンスの企業概要やビットコイン戦略などを詳しく解説する。

なお、本記事は仮想通貨の関連情報の提供を目的としており、エス・サイエンスやその他の特定の株式銘柄への投資を推奨するものではない点をあらかじめ了承いただきたい。

この記事からわかること
  • 2025年3月、エス・サイエンスが仮想通貨事業への本格参入を発表した後、投資家から注目を集めている
  • エス・サイエンスは、ビットコイン事業への参入を発表する以前は、株価水準の低い「低位株」であった
  • 現在のエス・サイエンスは、「購入姿勢」を発表した段階に過ぎず、実際に「購入を開始した」との発表はまだない
  • ビットコインを保有する企業は、ビットコイン価格の上昇が「潜在的な企業価値の向上」として期待される場合がある
  • ビットコイン取引を始めるなら大手国内仮想通貨取引所のコインチェックが利用できる

エス・サイエンスの株価はビットコインの価格に影響を受ける可能性が高いため、投資を検討する際は、ビットコインの動向にも着目したい。

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目次

エス・サイエンスとは

企業名称 株式会社エス・サイエンス(S Science Company, Ltd.)
市場情報 東京証券取引所スタンダード市場
証券コード 5721
株価* 149円
主な事業内容 ニッケル製品の販売
教育事業
不動産の売買・仲介 及び都市再生
設立年月 1946年4月
代表取締役社長CEO 久永賢剛氏
本社所在地 東京都中央区
*2025年7月8日時点、Tradingview調べ

エス・サイエンスは、主に非鉄金属や学習塾、不動産など多角的に事業を展開する日本の上場企業である。

同社は2025年3月17日に「仮想通貨戦略」を打ち出し、それ以降、SNSや仮想通貨コミュニティを中心として同社の名が話題に上るようになった。

株価は長らく100円以下で推移してきたものの、この戦略の公表以降、株価が急上昇し、一時400円を超えた。

中でも「ビットコインに最大5億円を投資する」との発表は、低位株としての特性と相まって、短期的な投資家を中心として関心を集めていると考えられる。

エス・サイエンスの特徴

続いて、エス・サイエンスの特徴について確認する。

エス・サイエンスの特徴
  • 異業種転換による経営再建
  • ビットコイン事業への参入表明

異業種転換による経営再建

エス・サイエンスの現在の姿を理解するうえで、2000年代の経営方針の変遷は重要な転機である。

2007年3月29日付の東証適時開示において、エス・サイエンスは「教育事業部・関東本部」を譲渡したと正式に発表した。

この際の譲渡対象は学習塾事業であったが、続く2007年9月には建設事業も廃止し、その後、2017年には環境事業からも撤退しながらも、東京証券取引所での上場維持(※)を選んだ
※ただし、2004年11月、同社は名古屋証券取引所において上場廃止の申請を行っている。一方で、東京証券取引所および大阪証券取引所での上場は継続した。

現在は、ニッケル製品の販売、教育事業、不動産、都市再生を軸として、事業を展開している。

ビットコイン事業への参入表明

2025年に入ると、エス・サイエンスは、仮想通貨(主にビットコイン)への参入方針を突如打ち出した。

同社の仮想通貨参入姿勢には、以下のような特徴が見られる。

エス・サイエンスの仮想通貨事業参入姿勢の特徴
  • ビットコイン投資枠の発表(5億円まで)
  • インフルエンサー経営人材(三崎優太氏)の登用
  • Web3時代を意識した事業構想の示唆

この発表以降、同社は仮想通貨の投資家を中心に大きな注目を集めることとなり、長期間にわたって低迷していた同社の株価は急上昇した

エス・サイエンスのビットコイン関連の戦略

2025年5月12日、エス・サイエンスは「暗号資産(ビットコイン)の購入に関するお知らせ」という適時開示資料を通じて、最大5億円分のビットコインを取得する方針を公表した。

この発表は、仮想通貨を保有する上場企業が増えるなかでの後発参入であるものの、同社にとっては大きな方向転換と言える。

以下は、エス・サイエンスによるビットコイン戦略の要点である。

項目 内容
発表日 2025年5月12日
対象資産 ビットコイン(BTC)中心の暗号資産
投資上限 最大5億円まで
購入状況 発表時点では未購入、実行は今後検討
目的 資産の分散化・将来的な価値保全・企業価値向上

つまり、この時点では「ビットコインを買った」のではなく、「買うかもしれない枠を設けた」という段階である点には注意が必要である。

なお、発表では、「インフレヘッジ及び価値保存資産としてビットコインを一部組み入れる」ことで、「財務健全性の向上を図ることを目的とする」とされており、これには以下のようなメリットがあると考えられる。

エス・サイエンスがビットコインを導入するメリット
  • 円建て資産だけに依存しない分散投資の実現
  • ビットコインが持つインフレ耐性の活用
  • 話題性による市場からの注目獲得

また、ビットコイン価格の上昇が「潜在的な企業価値の向上」として期待されることも、マーケットの買い材料につながると考えられる。

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エス・サイエンスの株価推移

エス・サイエンス_株価チャート
出典:TradingView

エス・サイエンスの株価は、同社がビットコイン事業への参入を示した2025年3月中旬以降、突如として急激な上昇を見せた

これにより、もともと30円前後で推移していた株価は、短期間で50円、70円と上昇を続けた。

特に注目すべきは、同年6月上旬の動きである。株価は一時400円超を記録し、わずか3か月で約13倍という異例の値上がりを遂げた。

SNS上で同社が「第2のメタプラネットになるのでは」といった話題が急速に拡散されたことが、投機的な買いを呼び込んだと考えられる。

しかし、6月下旬に入ると、株価は急反落した。

7月1日には、同社のクリプトアセット事業開発担当室長である三崎優太氏(通称「青汁王子」)により、自身の保有する同社株式の売却が公式に発表されたことなどが懸念材料となり、現在は150円前後まで株価を落としている

なお、この売却については、「あくまで本人の資産運用上の判断によるもの」として公式に発表されている。

同社の株式を取引する場合は、ビットコインの動向だけでなく、投機的な取引が呼びこまれやすいという性質に、十分注意をする必要があるだろう。

なお、本記事はエス・サイエンス株式、ならびにその他の株式の購入を推奨するものではない。

エス・サイエンスの将来性

次に、エス・サイエンスの将来性について、ビットコインや仮想通貨の観点から考察する。

エス・サイエンスの将来性
  • ビットコイン戦略の可能性
  • 他のビットコイン保有企業に追随

ビットコイン戦略の可能性

エス・サイエンスが発表した「最大5億円分のビットコイン取得枠」は、同社の新たな収益源確保や価値向上を狙う上で注目すべき一手となる可能性もある。

ただし、この戦略の効果は「いつ・いくらで・どのように購入するか」によって大きく左右される。

現段階では「購入」ではなく「購入予定」

前提として、2025年7月上旬時点において、同社はビットコインをまだ取得していない

IR発表においても、「市場環境などを踏まえ、取得を検討する」とされており、タイミングは未定である。

したがって、以下の点について理解しておくべきである。

エス・サイエンスのビットコイン戦略の注意点
  • 「買った」ではなく「買うかもしれない」段階
  • 購入タイミングによって企業価値の評価や株価が変化
  • 株式市場では「思惑先行」の値動きが起きやすい

価格変動の激しい市場との相性

ビットコインはボラティリティが高いため、同社の投資判断のタイミングが企業業績に直結する可能性もある。

具体的には、ビットコインを安値で取得できれば、将来的な含み益の要因となるが、高値で取得してしまうと、減損リスク(資産価値が目減りするリスク)や財務への負担が懸念される。

これらのリスクは、エス・サイエンスのようにこれからビットコインを取得する段階の企業とっては大きく、「戦略的に購入する姿勢」が問われることになる。

その実行力と情報発信のタイミングが適切であれば、投資家からの信頼が得られる可能性もある。

そのためには、以下のような姿勢が重要と考えられる。

エス・サイエンスに求められる姿勢
  • 実際の購入実績を適切なタイミングで開示する
  • 購入意図や市場見通しなどの説明責任を果たす
  • 中長期の仮想通貨戦略との整合性を取る

現時点において同社は、「購入した」ではなく「購入する予定」という話題先行型の動きが目立っているため、長期的な信用獲得のためには、こういった姿勢に基づいた「実行」による裏付けが不可欠といえる。

他のビットコイン保有企業に追随

エス・サイエンスが「最大5億円分のビットコイン取得枠」を設定したことにより、国内の「ビットコイン保有企業」としての注目度が急上昇している。

ただし、同社には現段階において購入実績がないため、他の実質保有企業とは明確な差がある。

ここでは、国内上場企業の代表例と比較し、エス・サイエンスの立ち位置を確認する。

ビットコインを保有する国内主要企業と比較をすると、以下の表のようになる。

企業名 BTC 購入総額
メタプラネット 約15,555BTC
※2025年7月7日時点
約2,258億円
リミックスポイント 約1,038BTC
※2025年6月12日時点
不明
ANAPホールディングス 約200BTC
※2025年7月8日時点
約30億円
gumi 約80BTC
※2025年6月11日時点
約10億円
エス・サイエンス 0円(未取得) 0円(未取得)

上記のとおり、他企業がすでにビットコインを会計上の資産として計上しているのに対し、エス・サイエンスはまだ購入枠を設けただけの段階である。

よって、「ビットコイン保有企業」というよりは、「仮想通貨への関心を示した企業」と位置づけるほうが正確である。

このような状況下で同社が注目を集めたのには、以下のような背景が考えられる。

ビットコインを購入していないにもかかわらず、注目されている背景
  • 株価がもともと低位にあったこと(=同社に対する市場の関心が低かったこと)
  • インフルエンサー(三崎優太氏)起用による話題性
  • 他社に続く「第二のメタプラネット候補」としての期待感

今後、エス・サイエンスがいつ、どれほどの規模でビットコインを購入するかによって、同社に対する評価は大きく変動するだろう。

エス・サイエンスの注意点・リスク

ここで、エス・サイエンスの注意点・リスクについて確認しておく。

エス・サイエンスの注意点・リスク
  • 話題性重視の事業戦略
  • ビットコインの価格変動リスク

話題性重視の事業戦略

エス・サイエンスが打ち出したビットコイン関連の動きは、単なる資産運用戦略というよりも、“話題を創出する経営”の色合いが濃いように見られる。

三崎優太氏の起用が象徴する「話題先行型」戦略

2025年、同社は「青汁王子」の通称で知られる三崎優太氏をクリプトアセット事業開発担当室長に起用したと発表した。

三崎氏のプロフィールは以下のとおりである。

三崎優太氏とは
  • 登録者数100万人超の影響力をもつ起業家YouTuber
  • 仮想通貨業界やWeb3分野にも知見を有する

この起用は、話題性・メディア露出の最大化を狙った戦略といえる。

「話題先行型」戦略による株価変動リスク

エス・サイエンスのビットコイン戦略は、「実際に取得したか否か」よりも、「取得するかもしれない」という期待感の演出によって株価が動いている側面がある。

これは投資家にとって、大きな魅力であると同時に、短期的な変動リスクも孕む構造となっている。

2025年5月のIR発表以降、エス・サイエンスの株価は一時的に急上昇したが、これは「話題性への期待」で動いた側面が大きく、企業のファンダメンタルズ(財務や収益力)とは直接関係していない。

このように、実態と株価が乖離する現象は「思惑相場」とも呼ばれ、短期目線・投機目的の取引がおこなわれやすい。

投資判断を下す際には、現在の株価が「期待込み」で形成されていること、そしてその期待が外れた際の反動リスクがあることを充分に理解しておく必要があるだろう。

ビットコインの価格変動リスク

ビットコインを企業が保有する際に避けて通れないのが、仮想通貨特有の価格変動リスクである。

これは、企業の財務状態や収益と直接的な連動を持つ場合もあるため、注意が必要である。

ビットコインなどの仮想通貨は一般的にボラティリティが高い傾向があるため、1BTCあたりの価格が短期間で数百万円ほど変動することも珍しくない

このようなボラティリティは、企業にとっても資産価値の急激な増減という形で影響を及ぼす。

さらに、現行の日本の企業会計のルールでは、仮想通貨は取得価格(簿価)で資産計上され、時価の上昇は収益として反映されないが、一方で、時価が下落した場合には「減損処理(評価損を計上する処理)」が求められる。

つまり、企業会計においては、ビットコインが値上がりしても利益は出ないにもかかわらず、値下がりすれば損失だけが計上されるという、やや不利な構造となっている。

この点は、保有資産に占めるビットコインの割合が高くなればなるほど、企業の財務に与えうる影響力が増大する。

ビットコインを始めるならコインチェックが利用できる

名称 コインチェック(Coincheck)
運営会社 コインチェック株式会社
サービス開始 2014年8月
取り扱う仮想通貨の数 35種類
BTC、XRP、ETH、BCH、XEM、
LSK、LTC、ETC、XLM、MONA、
QTUM、BAT、IOST、ENJ
SAND、DOT、DOGE、FNCT、CHZ、
LINK、DAI、IMX、APE、MATIC、MKR、
AXS、WBTC、AVAX、SHIB、BRIL、BC、
PEPE、MASK、MANA、GRT
公式サイト コインチェック公式サイト

エス・サイエンスのような企業がビットコインに参入する動きが広がる中、「仮想通貨を自分でも始めてみたい」と考えている人もいるだろう。

そうした初心者にとって、使いやすく、信頼性の高い取引所を選ぶことは非常に重要だ。

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マネックス証券_top
名称 マネックス証券
運営会社 マネックス証券株式会社
サービス開始 1999年5月
取り扱う国内株式 東京証券取引所(優先出資証券含む)、名古屋証券取引所 ほか
公式サイト マネックス証券公式サイト

本記事はエス・サイエンス株やその他の特定の株式銘柄への投資を推奨する意図はないが、「株式投資も始めてみたい」と感じた人は、初心者から中上級者まで幅広く支持されているマネックス証券をチェックしておくと良いだろう

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エス・サイエンスに関してよくある質問

エス・サイエンスのビットコインの保有数を教えてください。

現時点で、エス・サイエンスはビットコインを保有していない。

2025年5月12日付の適宜開示資料において「最大5億円分のビットコインを取得する方針を決定した」と発表されたが、これはあくまで「取得枠の設定」にすぎず、実際の購入はおこなわれていない

企業側は「市場環境などを踏まえて取得を検討」と明記しており、実際にビットコインを購入するかどうかは不明である。

エス・サイエンスはいつからビットコインを保有する見込みですか。

エス・サイエンスの発表によれば、2025年7月からビットコインを中心とした仮想通貨投資事業を開始するとのことだが、現時点では具体的な購入時期は明言されていない

ただし、ビットコインの価格が急落した際や話題性が高まった局面での取得実行は、企業側にとって注目を集める材料になりやすいため、市場の反応やSNSとの連動も視野に入れた「戦略的タイミング」を選ぶ可能性も考えられる。

実際の取得があった際には適時開示やプレスリリースなどで公表される点を踏まえ、公式情報を随時確認することが重要である。

エス・サイエンスのまとめ

この記事のまとめ
  • エス・サイエンスは非鉄金属を主力とする老舗企業であったが、近年はビットコイン事業の参入を進めている
  • 2025年3月中旬以降はエス・サイエンスの株価が急上昇し、6月上旬には一時400円を超える場面も見られた
  • 2025年6月下旬以降は株価を急落させており、7月においては200円以下の水準で推移している
  • エス・サイエンス以外の仮想通貨関連株式銘柄としては、メタプラネットやリミックスポイントなども注目されている
  • ビットコイン取引を始めるなら大手国内仮想通貨取引所のコインチェックが利用できる

エス・サイエンスはニッケルや教育事業などを主力とする上場企業であり、長らく「低位株銘柄」として認識されてきた。

ところが、2025年に入り同社がビットコイン事業への参入を発表したことで、仮想通貨市場の話題株として脚光を浴びるようになった

とはいえ、現時点ではあくまで「方針を示した段階」であり、実際の購入がなければ、企業の財務や収益に直接的な影響を与えるものではない

また、ビットコインの価格は変動が激しく、取得タイミングや簿価の扱いによっては企業会計上の損失につながる可能性もある

なお、ビットコインは個人でも気軽に取引が可能である。少額からビットコインの取引を始めてみたい人は、大手の国内取引所コインチェックの利用を検討してみるとよいだろう

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