英単語を覚えないまま長文を解いている

英単語を覚えないまま長文を解いている
いつまで経っても成績が伸びにくい英語の勉強法とは?

 最初に取り上げるのは、単語を覚えていないのに長文を解いている、というケースです。学校でありがちなのは、単語テストに追いつけず、一夜漬けの暗記で単語が定着していないままに、長文の授業に入ってしまうこと。結果として、長文中の知らない単語を辞書やスマホで調べながら進めることになり、これでは「いつまで経っても伸びない」と川野さんは語ります。

 1つの長文で知らない単語が10個以上出るのも当たり前なのに、このやり方では、時間がもったいない・非効率だと指摘。続けていれば、いつかは伸びる可能性はあるものの、高校生活の限られた時間と他教科の負担も考えると、難関大学の受験は現実的に厳しいと示唆します。そのため、まずは単語帳を使って基礎となる語彙を固めることが近道だと勧めます。

 また、森田さんは、これは文法の問題にも当てはまる、と言及。文法問題を解く時に単語をただ組み合わせているだけという人も多く、単語がわからないと何も解けない状況になる、と述べます。川野さんも、文法書に出てくる単語が理解できないレベルなら、基礎の英単語の復習から始めるほうがよい、と話します。

英文法をよく理解せずに進めている

 次に川野さんは、学校で配られる英文法の参考書に取り組んでいるものの、そもそも文法を理解できていないまま勉強を進めてしまっている、という例を挙げます。ありがちなのは、右ページの解答を暗記するだけというケース。根本の理解ができていないから、忘れやすい、不十分な理解のまま「なんとなく」で進む、といったパターンになる、と述べます。

 高校の現場を知る森田さんが触れたのは、問題文の最初の1〜2単語を手がかりに「この始まりならこの答え」と結びつけて覚える人が多い、という事実。それでは「何の意味もない」と嘆きます。

 川野さんは、定期テストを乗り切るためにそうした暗記に頼る心理は理解しつつも、入試問題では通用しにくく、長期的には苦しくなる可能性を示します。そこで提案されるのが、しっかりと英文法を理解するための講義本に取り組むことです。具体例として挙げられたのは、「大岩のいちばんはじめの英文法」や関先生の「真・英文法大全」など。分かりやすい説明で英文法の見通しが立つと、分厚い文法書にも楽しみながら前向きに取り組めるようになる、といった期待が語られます。

定期テスト対策で英文を丸暗記している

定期テスト対策で英文を丸暗記
正しい勉強法を早く始めるべき、とアドバイス

 英文法に関連して挙げられたのが、英語のリーダーの定期テストなどで、日本語訳を丸暗記するという勉強法。森田さんはここでも、最初の1〜2語と日本語訳を組み合わせたような丸暗記をする人が多いと話し、意味のない学習と指摘します。

 川野さんは、目の前に定期テストが迫っている状況では、基礎を作り直す時間がなく、一旦その方法で乗り切らざるを得ない場合もある、と述べます。重要なのは、その後からが本当の勝負だということ終わった直後から基礎を固め直して、正攻法で戦える力を身に着けていきましょう、とアドバイスしています。

 また、単語テストについても、1~2文字目だけで意味を記憶するような“時短”をしがち、という森田さん。川田さんは、単語は今後にもつながるので、しっかり覚えるべきだと受験生に促しつつ、別の時短法を紹介します。英文解釈で英文を書き写すのは、タイパが悪い、とのこと。文構造の可視化など、思考整理のための書き出しなら理解できるものの、無意味な“写経”(書き写し)は非効率だと説明。それなら、参考書をコピーして直接書き込む方が効率的だと勧めています。

まとめ

 一生懸命取り組んでいるのに英語の成績が伸びない時は、正しい勉強法をしているかどうか、見直す視点が必要です。単語や文法の土台が弱いままの誤った勉強法では、成績アップに結びつきにくい可能性があります。基礎に立ち返り、正攻法の勉強へ切り替えることが、本当の実力につなげるポイントだと述べられています。(次ページに解説動画あり)