関西の上位大学「年内」「年明け」入試志願者数増減予測

関西上位

 最初は、入試難易度「上位」の、関西、関西学院、同志社、立命館の各大学に関する「短観」集計グラフである(2025年8~9月時点の予測、以下同じ)。

 例えば、A大学の志願者数が「増えそう」と答えた回答者数が全回答者数の55%、「減りそう」と答えた回答者数が全回答者数の45%の場合、「55%-45%=プラス10%」、逆の場合は「マイナス10%」と表される。

 見て分かる通り、全大学とも年内入試(総合型、推薦型)、年明け入試(一般)ともにプラスの方向を示し、関西大学、関西学院大学の年内入試は、いずれも18~19%という高い割合で志願者数の増加を見込む回答が多かった。

 それぞれ関西圏を代表する有名私立大学であり、志願者が多数集まることは予測できるものの、とりわけ年内入試への志願者増を見込む回答が多かったのはなぜだろう。

 というのも、このグループの大学では、公募制の推薦選抜はほとんど行われておらず、実施していても募集人員は極めて少ない。総合型選抜も同様に非常に狭き門である。

 参考までに、これら4大学の25年度「入試別入学者割合」(豊島継男事務所調べ、以下同じ)を見ると次のような結果だった。

 関西、関西学院、同志社、立命館の各大学の入試別入学者割合は、「一般選抜+共通テスト利用選抜」(年明け入試)が、4大学平均で56.9%、「総合型選抜+公募制・指定校推薦選抜」(年内入試)が同28%だった。

「総合型+公募制推薦」に絞ると、4大学の平均はわずか6.1%だ。なお「付属校からの進学」は同15.1%である。

 年内入試の予測値が関西大学の次に大きい立命館大学には、隣県の滋賀やエリアをまたぐ北海道にも系列中高が、大分には系列大学がある。

 関西圏以外にも系列校を有することが、全国の高校教員への認知度アップに貢献していることは十分に考えられる。