再開発でよみがえった「日野学園」「御殿山小」
池田山を下りて国道1号線を渡り、JR山手線「五反田」駅を横目に、旧薩摩藩主の公爵家、旧島津忠重邸跡に立つ清泉女子大方向に進むと、「島津山」(東五反田1-3丁目)にたどり着く。ここは日野学園の学区である。
日野学園は、2006年に全国初の施設一体型公立小中一貫校として開校した。後述するように、3年前からは義務教育学校となっている。日野学園のある東五反田2丁目からJR山手線「大崎」駅にかけての一帯は、ほんの30年前には電機関連を中心とした工場が立ち並んでいた。いま周辺を歩いても、往時をしのばせる町工場は数えるほどしか残っておらず、代わりにタワマンがひしめいている。東京湾岸の豊洲や勝どきなどをしのぐマンションの集積であり、こうした新住民が学区に新たな活気を生んでいる。
日野学園から3分ほど進むと、御殿山小がある。かつてソニー本社があったエリアで、江戸時代に桜の名所として名をはせた北品川4丁目を中心とする「御殿山」がある。
その先、港区内に入ると、城南五山最後の1つ「八ツ山」(高輪3・4丁目)に至る。ここには白金小と並ぶ人気学区「高輪台小」があり、上皇ご夫妻が最長で1年半仮住まいする予定の高輪皇族邸(旧高松宮邸)もそのエリア内だ。
なお、日野第三小からは日野学園に、御殿山小からは品川学園に進むことになる。