合格を得やすい入試が目白押し
表4には、偏差値30台後半と偏差値はついていないものの21年の志願者が100人以上だった入試を中心に挙げてある。いずれもギリギリまで出願を受け付けており、最終的にどこまで伸びるのか、現時点では見当がつかない。
このランクになると、実倍率1倍台前半がほとんどで、ほぼ全入状態の入試もある。200人を超える入試は2つしかない。最近人気となっている駒込(第2回)は唯一300人を超えている。立正大学付属立正(第1回午後)も絶好調で、20年・21年を超えて続伸中。実倍率1.1倍台ということもあり、合格を得るにはうってつけの入試といえそうだ。
女子校から見ていくと、板橋区の日本大学豊山女子(2科〈1〉)は、20年の143人は超えそうだが、21年を上回ることができるか。実倍率は1倍台半ば前後で受けやすい。和洋九段女子(第2回本科)と玉川聖学院(第2回)、共立女子第二(第1回PM2科型)も同様の状況にある。文京学院大学女子(ポテンシャル〈2〉)は、前年実績を超えられそうな潜在力を感じさせる勢いだ。
昭和女子大学附属昭和(D)は、この学校唯一の午後入試である。24日時点で235人と、21年の159人を大きく上回り、2倍増の勢いである。21年は思考力を問う形の入試だったため偏差値がつかなかったが、22年は2科の入試として、直近では40台後半に位置付けられているため、ここで取り上げるのもためらわれるところだが、受けやすいだけに人気は急騰しているようだ。このランク唯一の男子校の藤嶺学園藤沢(2科)は微減気味となっている。
東京の共学校では、得意の2科を選ぶか自己アピールでという日本工業大学駒場(第2回)が21年を超え続伸中、実倍率は2倍台を維持しそうだ。桜丘(第2回)は男女共に伸びており、24日時点で178人と、前年を大きく上回り、200人乗せも視野に入っている。多摩大学附属聖ヶ丘(第2回)も21年超え確実な勢いで、特に男子が伸ばしている。玉川学園(一般クラス第2回)も21年実績を超え、続伸中である。城西大学附属城西(第1回午後)は前年並みのペースとなっている。
神奈川の共学校では、22年はどの入試も志願者を増やしている横浜創英。第2回も絶好調で、21年実績ははるかに超えて、200人をうかがう勢いである。横浜隼人(適性検査型公立中高一貫)は増加基調にあり、特に女子はすでに21年を超えている。関東学院六浦(A-2日程)も順調で、前年を超えて実倍率を2倍に乗せるかもしれない。
一方、鶴見大学附属(難関進学クラス1次)は男子が微減傾向で、21年並みを確保できるか。横須賀学院(1次B)は女子の増加分を男子が打ち消すような状況にあり、21年に届くか微妙だ。
最後に、21年は100人に満たず表4にはないが、22年は快調な入試を見ていこう。21年に前年比倍増の91人だった品川翔英(2科特待)は、出足の良い女子の状況次第で100人を超えるかもしれない。麹町学園女子(2月1日午後特待)は20年に122人を集めたが、21年は97人に減らしていた。22年には2科・4科に加えて英語資格型入試も実施することで、24日時点ですでに123人まで伸ばしている。
72人、89人と増やしてきたトキワ松学園(第2回)の2科・4科は、24日時点で84人と続伸の勢いとなっている。実倍率1.1倍程度。この日には英語コミュニケーション入試もあるが、そちらは例年10人に満たないようだ。相模女子大学(教科型第2回)は24日時点で74人、21年の96人を超えるかもしれない。21年に55人だった目白研心(2科・4科)は女子がすでに前年超えで、男女合わせても大幅増となりそうだ。