3日午前の別学校は上積みへ

 3日が初回となる2校については最初に触れた。表4にあるように、3日午前で1000人以上集める入試は2日午前と同じく5つある。この日は東京・神奈川の国公立中高一貫校でも一斉に適性検査試験が実施されることもあって、首都圏中学受験最後の山場となる。

 1000人超えの男子3校の実倍率は、いずれも3倍台となる。海城(一般〈2〉)は21年比9割、早稲田(第2回)は8割まで確保し、いずれも上積みしそうな情勢だ。成城(第2回)の出足は鈍いが、21年並みは確保しそうな展開だ。

 女子校では、豊島岡女子学園(2回)が70人ほどの合格者枠を巡る7倍超のハードな戦いとなっているが、21年比8割の現状では微増傾向で、シビアな状況が継続しそうだ。鴎友学園女子(第2回)は9割、東洋英和女学院(B日程)は8割まで固めたが、鴎友は前年並み、東洋英和は少々緩和基調といったところである。

 付属校では、9割近く固めた成城学園(一般第2回)と8割を超えた明大明治(第2回)、6~7割の日大第二(第2回)と日大第三(第3回)のいずれもがやや軟調、出足が鈍い法政大学(第2回)は緩和傾向にある。日大第一(2科第1回)は好調な男子が女子をリードしている。

 四模試で人気だった入試はどうか。男女共に人気の関東学院(一期C)は、21年に合格者数が前年比30人増で実倍率が4倍から2.65倍に低下している。それが好感されたのかもしれないが、実倍率は志願者数よりもその年の合格者数に大きく左右される。22年の志願者数はようやく5割とペースは鈍いものの、増加基調にはある。 

 表4にはないが、21年が240人・3.12倍の東海大学相模は、男子の実倍率が3.3倍程度な点が好感されたのかもしれない。22年も男子は好調だ。カリタス女子(一般第4回)は、20年の86人・1.64倍が21年には114人・ 3.4倍と跳ね上がっている。前年比出願者数はまだ4割と出足は鈍いものの、続伸の勢いにあり、3倍台後半になるかもしれない。     

 21年に前年比で志願者を100人減らしながらも合格者70人が出たことで2倍割れまで緩和した東京女学館(一般学級第4回)は、現時点で7割超まで出願が進み、300人超えは確実な勢いである。受験率が5割を割る大妻中野(第4回アドバンスト)は、21年に250人・1.48倍、20年も2.18倍とたいへん受かりやすい状況だったことが好感されている。22年も前年並みの志願者を集めそうだ。