大きく緩和が見込まれる1月の入試

 ここからは、志望者数が前年比1割以上減っている学校(入試)を見ていこう。高くなりすぎた実倍率が緩和されそうな入試、受けやすくて受かりやすい入試など、狙い目の入試が多く含まれている。

 1月の埼玉では、女子と比べて緩和傾向にある入試がとても多い。埼玉県内の受験生は、なかなか裾野が広がらない傾向があり、東京からの受験生動向が増減を左右しているからかもしれない。

 10日午前から見ていこう。539人が受験した埼玉栄(1回難関・医学)は志望者数1割半減で、実倍率予想1倍台半ば弱とさらに受けやすくなりそうだ。同423人の西武文理学園(1回)は、3割半減で実倍率が大幅緩和、合格を得るにはうってつけの入試となるだろう。男子校の城西川越(1回)は6割減で同様の情勢にある。受験生数は100人に満たないが、実倍率が3倍を超えていた青山学院大学系属浦和ルーテル学院(1回)は2倍程度まで緩和しそうで、男子にとっては朗報である。

 10日午後は413人が受験した城北埼玉(特待)のみで、こちらも確実に合格を得るために受験できる状況にあり、11日の2回も同様だ。

 11日は開智(先端特待)が4割弱減で、女子の半分程度である1倍台半ばになりそうだ。12日午前には、受験者数400人超えと人気ながら、志望者数2割弱減の入試が並んだ。開智(先端A)は1倍台半ばに、一方、大宮開成(特待)は8.1倍だった実倍率が6倍台半ばまで緩和するかもしれない。15日は市立川口高校附属が、3割減らして3倍台程度まで緩和しそうだ。

 栄東の二つの入試を押さえに考えておくとよさそうだ。16日の925人受験のB入試は6割弱減、18日の258人受験の東大2回は2割強減で、いずれも合格が確実に得られそうな最後の希望の入試になりそうである。茨城だが、17日の江戸川学園取手(1回)は、2割弱減で1倍台半ば弱と、受けやすくなりそうだ。

 埼玉と比べて高倍率の入試が多い千葉では、女子に比べると緩和しそうな入試は少ない。24日の県立中高一貫校では、東葛飾が1割半弱減で11.2倍の実倍率が10倍を切るかもしれない。千葉は2割半減で6倍台半ばまでの緩和もありそうだが、いずれも高倍率が維持されている。

 いずれも2割強減の2校は、25日の成田高校付属(一般)が1倍台半ばまで緩和しそうなのに対して、26日の千葉日本大学第一(II期)は実倍率7.7倍が6倍程度と若干の緩和と高止まりになりそうだ。