人気上昇傾向の男子校
ここからは、先の三つの模試に日能研を加えた7月(サピックスは6月)の四模試受験者が挙げた人気の入試について、志望者数の増減と2023年の実倍率・24年の予想倍率について見ていきたい。
前年比で1割以上志望者が増えた男子校から見ていこう。共学校が多くを占める埼玉と千葉では、1月10日の城北埼玉(1回)と城西川越(1回)がいずれも2割台の増加だが、それでも予想倍率は1倍台半ばとたいへんに受けやすい。
2月1日午前の注目校は城北(1回)だろう。4割増で、23年実倍率2.8倍から4倍台のせをうかがう人気である。足立学園(1回)も同様の勢いだが、こちらは鎌倉学園(1回)ともども2倍にのせるか。23年から新たに参入した東京都市大学付属(1回)は3割増で4倍に迫る。明治大の付属校化を表明している日本学園は前年急増したため今回は穏やかな伸びだが、予想倍率は5倍超と厳しい。難関校でも、早稲田(1回)と駒場東邦は1割台の増加で、早稲田は3倍のせ、23年東大理III5人合格の駒東は2倍超えとなるかもしれない。
1日午後では、京華(1回午後特別選抜)と佼成学園(1回特別奨学生)がいずれも4割台の増加で、予想倍率も4倍超と人気である。足立学園(特別奨学生1回)も志望先として挙げる受験生が多く、1割半ほど増えているものの、それでも1倍台半ばと受けやすい。
2日は佼成学園(2回)が2倍弱と大幅に増やしており、このままいくと実倍率6倍になりかねない。城北(2回)は2倍台半ば、巣鴨(2回)も2倍強の情勢だ。2日午後も佼成学園(グローバル特別奨学生)が大人気で、6倍台も視野に入る。
3日はどこも予想倍率が高くなる。佼成学園(3回)は3倍、京華(3回)は3倍台半ば、東京都市大学付属(3回)は4倍となっている。毎年同じ区内にある海城と受験生を奪い合う早稲田(2回)も増加気味で、4倍台後半とかなり厳しくなりそうだ。
4日は日本学園(2回)が6割も伸ばして20倍のせ、城北(3回)でも7倍と狭き門に。救いは2割増えても2倍に届かない予想の佼成学園(2回特別奨学生)くらいであろうか。