緩和傾向にある男女別学校
最後に、7月模試で前年に比べて緩和傾向にある入試をいくつか挙げておきたい。もしその中に第一志望校が含まれているようなら、受験生にとって、“入りやすくてうれしい学校”になるかもしれない。
男子校では、2月1日のサレジオ学院(A)と桐光学園男子部(1回)が2倍を割れそうで、早稲田大学高等学院と海城(1回)も3倍を下回りそうな状況にある。1日午後は鎌倉学園(算数)が2倍を割れるかもしれない。
2日は暁星(1回)が1倍台半ばとかなり受けやすい。桐光学園男子部(2回)も実倍率3倍から2倍強までの緩和が見込めそうだ。3日はやはり桐光学園男子部(2回A・B)が2倍台半ばに、立教新座(2回)も4.7倍という高い23年実倍率が3倍強まで緩和するかもしれない。3日午後は暁星(2回)が5倍割れ、4日午前は高輪(C)と鎌倉学園(3回)がいずれも4倍強に、5日は攻玉社(特別選抜)が3倍、成城(3回)が5倍台半ばと、いずれも緩和傾向にある。
次に女子校だが、1月24日の2回は上向きの和洋国府台女子が、1回では1.2倍の実倍率がさらに緩和しそうな情勢となっている。
2月1日は、志望者数の多い順に見ていくと、鴎友学園女子(1回)が2倍台半ばに、洗足学園(1回)が3倍割れといずれも緩和傾向にある。他に、晃華学園(1回)は1倍台半ば、大妻中野(1回)の2倍割れも目に付く。
1日午後は、実倍率3.4倍と厳しかった山脇学園(国語1科)が3倍割れに、品川女子学院(算数)が2倍程度に、実践女子学園(2回・英語資格)がやはり3倍割れと、高倍率の入試の緩和が目立つ。晃華学園(1回)が実倍率1.5倍から、共立女子第二(1回午後)は同1.2倍からいずれもさらに緩和予想、日本大学豊山女子(2科1回・算数)と湘南白百合学園(国語・2科)が1倍台半ば、跡見学園(特待1回)が1倍台後半といった具合だ。
2日午前は極めて受かりやすそうな入試として、鎌倉女学院(1回)、東京家政大学附属(3回特別奨学)、光塩女子学院(2回)を挙げておきたい。恵泉女学園(A)と十文字(3回)は2倍割れ、昭和女子大学附属昭和(B・GB・SB)が2倍強まで大きく緩和するなど、お得な入試となりそうだ。
2日午後の注目入試は富士見(算数)で、2倍程度に緩和しそうだ。十文字(4回)は2倍割れ、清泉女学院(3回)は1倍台半ばが見込まれる。極めて受かりやすそうな入試として、日本大学豊山女子(2科2回・プレゼン型)、横浜女学院(D・アカデミー)、麹町学園女子(2回午後特待)を挙げておきたい。
3日も緩和傾向の入試は多い。志望者数の多いものを挙げると、ダントツに多い鴎友学園女子(2回)が4倍台半ばに、次いで鎌倉女学院(2回)が1倍台半ばに、昭和女子大学附属昭和(C)が3倍強にそれぞれ緩和が見込まれている。カリタス女子(4回)はそれでも4倍台半ばを保ちそうだ。午後は、横浜女学院(E・アカデミー)が極めて受かりやすい。
4日は豊島岡女子学園(3回)が圧倒的に多いのだが、23年実倍率7.3倍からはさすがに緩和傾向で、5倍台半ばとなっている。同8.9倍の淑徳与野(2回)も7倍台半ばに緩和している。いずれも最後の望みを託すにはかなり壁が高い。その点、大学合格実績が上向いている光塩女子学院(3回)は1倍台前半と、格段に受けやすくて受かりやすい入試だろう。