現役合格のための
手厚い学習環境を提供
例えば日々の授業で、定着度と学習習慣を確認するチェックテストが行われる。週4回、英語と数学のテストを朝15分間行い、理解不足の生徒には放課後の補習が課せられる。「特に英語と数学は単位数も多いので、“積み残し”が出ると影響が大きい。補習になると部活にも出席できなくなるので、生徒たちはプライドもあって一生懸命取り組みます。これに真面目に取り組む生徒は学力が落ちず、基礎学力が確実に付きます」(稲村校長)。
年5回ある定期試験前の1週間は「独習ウィーク」とし、学習計画を立てて朝と放課後の時間を学びに充てる。また年3回の学期末後には「独習デー」が設けられ、定期試験や到達度テストの結果を受けて、自らの弱点克服に向けた学習計画を立てて実行する。
高校の後半になると、大学入試演習が中心の放課後進学講座や進学合宿、志望校別の夏期講習や冬期講習、大学入学共通テスト模試演習講座など、現役合格のための手厚い学習環境が提供される。
「通常の授業でGMARCHまではカバーできます。後は講座や講習を活用しながら学力を向上させていきます。中学は18時、高校は20時まで学校で自習することができ、卒業生がチューターとして学習を支援します。大盛況の自習室は最近増設しました」と話す稲村校長。
教員の組織も4年前に大幅に変更した。今、6学年は2学年ごとの3ステージ制で構成され、それぞれのステージに「主幹」と「主任」が固定で配置されている。
「それぞれのステージを専門的に見る人を置くことで、今年度の反省を来年度に生かせるようになりました。特に進路指導を担当するステージⅢ(5・6年生)では、毎年刻々と変化する入試情報を収集する必要がありますが、不動の主幹と主任を置くことで情報共有がしやすくなり、教員全員で進路指導を行う体制が実現できています」と稲村校長は自信を見せる。
生徒一人一人の能力と特性を複数の教員が見て、進路指導において的確な提案ができる。こうした効率的な組織体制も、合格実績を押し上げる一因となっている。