グローバル体験にも
積極的に取り組む

 安田学園では、短期留学や語学研修など異文化理解のためのグローバル体験にも積極的に取り組んでいる。24年1月には「日韓交流」を3年ぶりに実施、ニュージーランドやオーストラリアへのターム留学も約50人が参加した。24年の夏には、中3全員のニュージーランドへの短期留学(3週間)が予定されている。

コロナ禍で中止していた「日韓交流」が再開。異文化理解を深める
グローバル体験にも積極的に取り組む安田学園。写真は、ニュージーランドへターム留学をしている生徒の元へ、視察に訪れた稲村校長(右から2人目)

 また24年度から、中2~高2の希望者を対象に第2外国語の授業がスタートする。アンケートを取った結果、人気の高かったフランス語・中国語・韓国語の3言語である。

 この他、力を入れているのは探究プログラム。「探究」の授業では、中1から自然科学、社会科学、地域などについて、根拠を持って論理的に探究することを学ぶ。グループワークも活発で、探究を通じて思考力を育成していく。

シンガポール開催のISEFに日本代表として出場した生物クラブ

 クラブ活動も盛んで、掛け持ちで入部する生徒も多く加入率は高い。文化部では生物クラブのハチの研究活動(ハチの高度な社会を維持する仕組みの解明)が有名で、これまでに、国際学生科学技術フェア(ISEF)(アイセフ)に日本代表として2度出場した。

加入率が高いクラブ活動。掛け持ち組も数多い

 男子校から共学校となり10年になる。現在は男女比が約半数ずつとバランスの取れた構成になっている。「本校はJR両国駅が最寄り駅という立地にあり、高校では千葉県のトップクラスの生徒が集まります。現状に満足することなく、常に高い目標を目指すきっかけを生徒たちに与えていきたい」と稲村校長は話す。23年度に創立100周年を迎えた安田学園。東京・東部地区で名門校への道を着実に歩んでいる。

創立100周年を記念して、創設者安田善次郎翁の功績や卒業生の活躍などを展示する安田学園記念館が新設された
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安田学園中学校高等学校
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URL:https://www.yasuda.ed.jp/