「中高一貫2-1-3システム」で学びの質を向上

「中高一貫2-1-3システム」とは、中3を“高校0学年”と位置付け、早い段階から進路と向き合う環境を整えるというもの。中学1・2年次は、「アカデミックフロンティア(AF)」「グローバルリーダーズ(GL)」の2コースで基礎学力を養い、中学3年次に、高校から始まる「特別進学(国公立大や最難関私大を目指す)」「総合進学(難関私大・日本大学への進学)」「スーパーグローバル(SG)(海外大や国際系大を目指す)」の“プレコース”に進むというシステムだ。

「中高一貫教育で課題となる中高接続での“中だるみ”を回避して、高校への学習に効率的に移行するのが狙いです。プレコースを設置したことで、進路を意識した学びのスタートが早くなり、高校での学びの質を向上させることができます」(中園校長)

授業ではタブレットを使ったグループワークや発表がある

 授業では、基礎学力の定着や応用力を増進させるため、ICT教育を推進している。全教室にインタラクティブボードを設置、全生徒が持つタブレット端末を効果的に活用し、能動的な授業を展開して、主体性と協働性を伸ばしていく。さらに、中学より英語力の高い生徒には、取り出し授業を展開し、英検などの資格取得にも力を入れている(昨年度、英検準1級21人取得)。

 グローバル教育にも力を入れており、充実した海外研修を用意している。中学では特進プレと総進プレが台湾研修を行い、SGプレがニュージーランド研修を実施する。高校では、特進と総進のコースがオーストラリアへの修学旅行を、SGクラスがハワイとニュージーランドでの海外研修を実施する。このほか、希望者向けに短期・中期・長期の海外研修も整えている。

台湾研修ではフレンドリーシップを結んでいる現地校との交流も。台湾総督府も訪問

「台湾研修は7年前から実施しており、興雅国民中学校との学校交流を実施。23年度は、台湾日本大学校友会とのつながりで、総督府や世界最大級の半導体メーカー・TSMC社への訪問が実現。現地で活躍する日本人の方の話を聞く機会もあり、生徒たちは海外で働くことの意義を学び、グローバルな視野を広げました」と中園校長は語る。

ネイティブ教員は7人在籍。放課後のイングリッシュラウンジも実施