中身の濃い英語教育
「9カ月プログラム」
八雲学園は充実したグローバル教育で知られる。その拠点となるのは、同校が米国カリフォルニア州サンタバーバラに所有する、海外研修センター「八雲レジデンス」だ。この施設を利用して、高1の希望者を対象に「9カ月プログラム」を実施する。3カ月間の米国留学を中心に、事前学習と事後学習を合わせたプログラムで、留学中は同レジデンスに滞在しながら、UCSB(カリフォルニア大学サンタバーバラ校)で授業を受講する。
「単なるターム留学と違うのは、UCSBで英語の授業を3カ月間で約270時間も受けること。現地のクラスには本校の教員もオブザーバーとして同席し、生徒のレベルに合わせて細分化された授業が適切に行われているかを確認します。こうして中身の濃い英語の授業を集中して受けることで、生徒の英語力はCEFR(セファール)のB1またはB2レベルに到達します」
同プログラムは人気があり、23年度も25人が参加、英語力を着実に向上させて帰国した。この他に海外研修では、中3が全員参加する2週間アメリカ研修や、高校の希望者が参加する3週間のアメリカ研修がある。また、サンタバーバラにある名門校で姉妹校のケイトスクールと30年以上交流を続けており、23年度も同校から14人が来校して八雲生の家庭にホームステイした。
さらに八雲学園は、世界50カ国の私立学校約250校が参加する「ラウンドスクエア」にも加盟。毎年開催される国際会議に生徒を派遣するほか、留学生を迎え入れるなど活発な交流を行っている。
こうした環境で培われる英語力は進学の段階で大きな武器になる。同校は海外協定大学推薦制度(UPAA)を導入しており、23年度はこの制度を利用して海外大学に20人の合格者を出し、そのうち4人が実際に進学した。