生徒の心に寄り添う
教員によるチューター制度

 八雲学園のユニークな取り組みに、チューター(学習アドバイザー)制度がある。中学3年間、クラス担任とは別の教員が生徒一人一人に個別に対応する。学習面でのアドバイスを中心に、日常生活の悩みや不安などの相談相手になるシステムだ。

中学3年間の生活をサポートする「チューター」。学校生活全ての面で相談を受ける

「チューターは、精神的な悩みのケアを目的とするカウンセラーとは異なります。面談を通して学習面での助言の他、学校生活や部活動、友人関係や個人的な悩みなど、全ての面で生徒と関わりを持ちます。他のチューターや担任と情報を共有し、問題があれば早急に解決を目指します。そうした触れ合いの中で信頼関係が深まり、生徒の日常の小さな変化も見逃さないようになります。高校進学後も中学時代のチューターの先生に相談に乗ってもらうケースも多く、生徒たちの心のよりどころになっています」

 近藤理事長は、「学校の教育は先生が全て」という信念を持つ。いくら素晴らしい枠組みを作っても、そこに教員の魂が入らなければ意味がない。「9カ月プログラム」でも「チューター制度」でも、生徒一人一人に真摯に向き合うのはそのためだ。

 日本と世界各国の文化を知る「文化体験」も大切にしている。月1回程度「文化体験の日」を設けて、美術や演劇、ミュージカルや博物館など、さまざまな場所に出掛けて文化や歴史を探究。多様な文化を学ぶことで教養を深め、グローバルな視野を育てている。

2017年に「ラウンドスクエア」に加盟。活発な交流が行われている

「私がいつも生徒たちに言うのは、“他人に優しく自分に厳しい”人間になってほしいということ。自分の能力を、己の利益だけを追求するために使うのではなく、社会や他人のために発揮できる人間。それが真のグローバルリーダーであり、本校はそういう人間を育てる環境を十分に提供していると自負しています」(近藤理事長)

●問い合わせ先
八雲学園中学校高等学校
〒152-0023 東京都目黒区八雲2-14-1
TEL:03-3717-1196
URL:https://www.yakumo.ac.jp/