文化学園大学杉並中学・高等学校
青井静男校長

 文化学園大学杉並(以下、文杉)といえば、高校に設置されている「ダブルディプロマ(DD)コース」が有名だ。簡単にいうと、日本とカナダの二つの学校カリキュラムを同時に学ぶコースのこと。DDコースの生徒は、文杉とカナダ・BC(ブリティッシュコロンビア)州“海外校”の両校に在籍することになる。日本のカリキュラムと同時並行で、BC州教員による英語での授業が行われ、卒業時には両方のディプロマ(卒業資格)を取得できる。

教員の面倒見の良さが特徴のDDコース。1期生から離脱した生徒は1人もいない

「DDコースの魅力は、日本の授業とインターナショナルスクールの授業を、3年間並行して学べる点にあります。両方の学びを基礎から積み上げ、英語力を失うことなく希望大学への進路実現が可能になります。海外留学と比べて費用もリーズナブルで、1年留学ではかなわない“海外高校の卒業資格”が取得できる。海外大学はもちろん、国内の大学も“海外枠”として受験できるので、大学受験の幅も大きく広がります」

 そう説明するのは、DDコースの立ち上げに尽力した青井静男・新校長だ。

 2023年度のDDコースの卒業生は43人。大学合格実績を見ると、カナダのトロント大学やブリティッシュコロンビア大学など、海外大学進学者が41%(18人)を超えた。また“海外枠”の利用もあり、早慶上理ICUに16人、GMARCHに15人の合格者を出している。