視野を広げる
「STEAM教育」
文杉のもう一つの特徴として、教科の枠にとらわれないSTEAM教育がある。中1~高3がチームで参加する課外活動の「STEAMプロジェクト」では、社会課題を解決するロボットの製作や、「持続可能な農業」に関する探究、古民家をリノベーションした体験型施設の立案や、「フードロス」を身近なところから解決するプロジェクトなどを実施。プロジェクトの過程では、友人や教員のみならず、社会人との交流もあり視野を広げる。
また23年からは、海外での「アントレプレナーシップ研修」もスタートした。希望者がチームを作り、インドやUAEのドバイ、アブダビやトルコなどにある企業を訪問する。「この研修の目的は、他国の文化や生活習慣、歴史や宗教を知り、現地の知り合いをつくること。そのネットワークは、生徒たちが社会に出てから必ず役に立つと考えています」。
最後に青井校長はこう語る。
「女子校だった本校が共学になって7年目。男子が加わったことで部活動が活発になり、大学受験時における粘りも出てきたと感じています。本校には国境を越えて、さまざまな背景を持つ生徒たちが集まっています。本校で多様な価値観を育み、社会で役立つ人、世界平和に貢献できる人になってもらいたい。そんな人材を育てる学校でありたいと考えています」