中1から身に付ける
「サイエンスリテラシー」

 インターナショナル教育と同様に、三田国際が力を入れているのがサイエンス教育だ。同校には博士号を持つ4人の常勤教員がおり、科学的アプローチのプロとしてサイエンス教育を担当、中1から「サイエンスリテラシー」の授業を実施している。

三田国際学園中学校・高等学校

辻 敏之 教頭 MST部長

「サイエンスは、全ての人に必要な教養であると考えています。サイエンスリテラシーの授業では“収集→分析→構築→表現”という科学的アプローチのサイクルを身に付けます。身近な気付きから知識を“収集”して問いを立て、集めた知識を多角的に“分析”し、根拠のある仮説を“構築”、解決策を皆の前で“表現”し、疑問点が見つかれば新たな課題を策定します。このサイクルを何度も経験することで、課題発見・解決力を養っていくのです」。そう説明するのは博士(工学)である辻敏之教頭。

中2からスタートするMSTCの理科の授業風景

 中学2、3年次には、サイエンスリテラシーで習得した方法論を実践する場として「基礎ゼミナール」(ISC)、「基礎研究α」(MSTC)、「Academic Seminar」(IC)が用意されている。自分の興味に基づいて講座を選択し、研究課題を設定して調査や研究を行い、研究結果をポスターや論文にまとめて発表する。中学で“研究者たる姿勢”を身に付けると、高校ではさらに視野を広げ、社会とのつながりの中で課題発見と解決のサイクルを回していく。特にMSTCでは、より専門性の高い研究に取り組む。